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リハビリテーション・栄養・口腔連携加算(以下、連携加算)について、同一医療機関内で病棟間転棟が発生した際の算定可否に悩む声が現場で増えています。地域包括医療病棟から地域包括ケア病棟への転棟は、令和8年度改定で連携加算が地域包括ケア病棟にも拡大されたことで、新たに発生した実務論点です。本回答では、転棟後の算定可否と評価の引継ぎについて、疑義解釈資料(その2)問41を根拠に整理します。
結論として、同一医療機関内で連携加算(または体制加算)を既に算定していた患者は、転棟先の病棟で連携加算を再算定できません。算定不可の根拠は、疑義解釈資料(その2)問41で明確に示されています。一方で、ADL・栄養状態・口腔状態の評価および計画は、転棟前のものを引き継いで差し支えありません。引継ぎを行う場合も、リスクに応じた定期的な再評価が求められます。
連携加算は、同一医療機関内の他病棟で既に算定された患者には、転棟後も再算定できません。再算定できないルールは、転棟先の病棟における算定開始日から14日以内であっても適用されます。「転棟すれば14日カウントがリセットされる」と誤解している現場担当者は少なくありません。同一医療機関内の転棟は一連の入院として扱われるため、連携加算の算定機会は患者1入院につき1回限りです。
このルールは、令和8年度診療報酬改定の疑義解釈資料(その2)問41で示されています。問41では、A308-3地域包括ケア病棟入院料でも連携加算の算定が可能となったことを踏まえ、A233体制加算やA304地域包括医療病棟の連携加算を算定する病棟から転棟したケースが取り上げられました。回答は「転棟後の病棟では、当該加算の算定開始日から14日以内であっても、リハビリテーション・栄養・口腔連携加算は算定できない。」と明示しています。改定の趣旨は、同一医療機関内で同一加算を重複取得することの防止にあります。
評価および計画は、転棟前のものをそのまま引き継いで活用できます。引継ぎの対象は、ADL、栄養状態、口腔状態に関する評価と、それに基づく計画です。引継ぎを行う際には、患者の状態変化に対応するため、リスクに応じた期間で定期的な再評価を実施しなければなりません。再評価の頻度は、急変リスクが高い患者ほど短く設定することが望ましい運用です。
現場で取るべき対応は3点あります。まずは、転棟予定患者の入棟時に、前病棟での連携加算(または体制加算)の算定有無を電子カルテで確認するフローを、医事課と病棟で共有してください。次に、評価と計画の引継ぎを担保するため、リハ・栄養・口腔の各専門職が転棟時カンファレンスで情報を一元化する仕組みを準備しましょう。最後に、定期的な再評価の頻度を院内ルールとしてあらかじめ定め、評価漏れによる質低下を防いでください。
同一医療機関内で連携加算を算定済みの患者は、転棟後の病棟では算定できません。算定不可の根拠は疑義解釈資料(その2)問41にあります。評価と計画は転棟前のものを引き継ぎ、リスクに応じて再評価を行いましょう。算定確認フローと評価引継ぎの仕組みを、今のうちに整備しておくことをお勧めします。
♥ 0いいねをした人: いません令和8年度の診療報酬改定により、A221-3産科管理加算が新設されました。この新加算をめぐっては、「分娩が開始した日以降」という算定要件の解釈で現場が混乱する事態が生じています。本回答では、厚生労働省の疑義解釈(その1)問15を根拠に、算定開始日の取扱いを2つのケースに分けて整理します。
ご質問の2つのケースは、いずれも算定可能です。陣痛発来で入院した患者は、その入院日から算定できます。予定帝王切開で未陣発のまま手術となった患者は、手術の開始時刻が含まれる日から算定できます。これらの取扱いはいずれも、疑義解釈(その1)問15で明示されています。
陣痛発来による入院日は、産科管理加算の算定対象日に含まれます。
「分娩が開始した日」の解釈について、疑義解釈は明確に「含めてよい」と回答しています。医事課で迷われやすいポイントは、入院日が「分娩開始日」と同一かどうかという判断です。この点について疑義解釈は、陣痛発来によって分娩が開始していることを認めて入院した日を、算定対象の起算日として認めています。したがって、陣痛発来時に入院した患者は、入院当日から産科管理加算を算定可能です。
予定帝王切開で未陣発の患者も、手術開始日から産科管理加算を算定できます。
未陣発の予定帝王切開についても、疑義解釈は「含めてよい」と明示しています。この取扱いの根拠は、未陣発で帝王切開術による分娩となった場合に、手術自体を分娩の開始と捉える考え方にあります。具体的には、手術の開始時刻が含まれる日から当該加算を算定できると、疑義解釈は規定しています。したがって、「陣痛が来ていない」という医学的判断にかかわらず、手術日を起算日として算定して差し支えありません。
両ケースの算定にあたっては、診療録への記録と部門間の認識統一が不可欠です。
部門間の認識統一については、医師・看護部門・医事課の三者で算定ルールを共有することから始めましょう。まずは疑義解釈(その1)問15の該当箇所を院内マニュアルに転記し、関係部署に周知してください。次に、分娩台帳と医事会計システムの連携を確認し、入院日または手術開始日が算定起算日として正しく取り込まれる運用を構築しましょう。最後に、レセプト点検時には、入院日と分娩開始日の整合性をダブルチェックする体制を整えてください。
産科管理加算の算定開始日は、陣痛発来による入院日と予定帝王切開の手術日の双方を含みます。この取扱いは令和8年度の疑義解釈(その1)問15に明記されています。院内マニュアルへの反映と部門間の周知から、確実な算定運用を進めましょう。
♥ 0いいねをした人: いません令和8年度診療報酬改定では、看護職員が一時的に不足した際の施設基準の取扱いが明文化されました。しかし「突発的で想定が困難な事象によりやむを得ない事情」という表現は抽象的なため、現場では該当判断に迷う声が多く聞かれます。本回答では、疑義解釈資料(その1)問9を根拠に、該当する3つのケースと体調不良ケースでの追加留意点を整理します。
ご質問の自己都合退職が複数重なるケースは、やむを得ない事情に該当します。該当事例は、感染症拡大による患者急増または職員感染、看護職員や家族の体調不良による1か月超の不在、自己都合退職の複数重なりの3つです。なお体調不良で1か月超の不在が見込まれる場合は、求人内容の検討にも追加の配慮が求められます。
該当する3つの具体例
やむを得ない事情に該当するケースは、疑義解釈問9で3つ示されています。いずれも「看護職員が一時的に不足する状況」が対象となる点が共通します。1つ目は、感染症拡大に起因する看護職員不足です。新型コロナウイルス感染症等の感染症が拡大し、患者を受け入れた結果、入院患者が一時的に急増した場合が該当します。また、職員自身が感染症に感染して出勤できないケースも対象です。
2つ目は、看護職員本人や家族の突発的な体調不良です。この場合、不在期間が1か月を超えて見込まれることが要件になります。
3つ目は、看護職員の自己都合による急な離職等が複数重なるケースです。ご質問の3名退職のケースは、まさにこの3つ目に該当します。離職が「複数」重なることが要件のため、単発の退職では該当しない点に留意してください。
体調不良ケースで求められる追加配慮
体調不良による1か月超の不在ケースでは、求人活動にも追加の配慮が求められます。公共職業安定所や都道府県ナースセンター等に求人申込みを行う際、短期的な不在を補う視点だけで求人内容を組んではいけません。長期的に安定的な人材確保を図る観点から、求人内容を検討すべきとされています。この留意点は、目先の人員補充で満足せず、組織として持続可能な看護体制を構築する姿勢を求めています。突発事象を一過性のトラブルで終わらせず、組織課題として捉え直す機会と位置づけましょう。
現場での具体的アクション
まずは退職3名分の離職届と離職時期を時系列で整理してください。次に、看護配置基準を満たせなくなる見込み月を試算し、地方厚生局への相談時期を逆算しましょう。求人活動については、ハローワークやナースセンターへの申込みを進めると同時に、短期補充と長期確保の両面で求人内容を整理してください。なお本規定は「1年に1回に限る」適用ですので(疑義解釈問10)、適用タイミングは慎重に判断しましょう。看護職員が一時的に不足した際の「やむを得ない事情」は、感染症拡大、体調不良による1か月超の不在、自己都合退職の複数重なりの3つが該当します。ご質問のケースは3つ目に該当しますので、事実関係の記録と計画的な求人活動を並行して進めてください。
♥ 0いいねをした人: いません令和8年度診療報酬改定では、情報通信機器等を用いた看護職員及び看護補助者の業務効率化の施設基準が新設されました。この施設基準には「月平均10時間以下の超過勤務時間」という届出要件が定められていますが、算出方法が通知文だけでは読み取りにくい状況です。本稿では、超過勤務時間の具体的な算出手順を整理し、届出実務を円滑に進めるための道筋を解説します。
結論として、届出時は直近3月の常勤看護要員の月平均超過勤務時間の合計を3で除した値で判断します。算出の対象者は、病棟に配置された常勤の看護要員に限定されます。計算式は、直近3月分の月平均超過勤務時間を単純平均する形です。記載は、別添7の様式60に沿って行います。
算出の対象は病棟の常勤看護要員に限定されます
算出の対象者は、病棟に配置された常勤の看護要員に限定されます。この対象範囲を誤認すると、届出数値が実態と乖離し、施設基準を満たさない事態を招きます。常勤以外の職員の超過勤務時間は、本算出には含めません。非常勤職員やパートタイム職員の勤務実績は、別途勤怠管理で把握する必要はありますが、今回の要件判定には反映させません。この取扱いにより、病棟における恒常的な業務負荷を、常勤職員の働き方から判定できます。
対象となる病棟は、施設基準の届出を行う病棟です。複数病棟で届出する場合は、病棟ごとに個別に算出する必要があります。したがって、病棟単位での勤務記録の整理が前提となります。
計算式は直近3月の月平均超過勤務時間を3で除した値です
計算方法は、直近3月の月平均超過勤務時間を単純平均する形です。この方法は、別添7の様式60に示された算出式に基づきます。直近3月の各月の月平均超過勤務時間を合計し、その合計を3で除します。例えば8月に届出する場合、算出対象は5月・6月・7月の3か月分です。届出月の直前3か月、という期間設定が原則となります。
具体例で示すと、5月が10時間、6月が3時間、7月が5時間であれば、(10+3+5)÷3=6時間となります。この6時間が基準値である10時間以下であるため、要件を満たす計算結果です。単月で10時間を超える月があっても、3か月平均で10時間以下に収まれば届出可能となります。
届出実務では様式60への記載と関連資料の準備が必要です
届出実務では、別添7の様式60に算出結果を記載します。様式60は、超過勤務時間の算出過程を記録するための専用様式です。記載に先立ち、直近3月分の看護要員の勤務記録を整えてください。タイムカードや勤怠システムの記録から、常勤職員の超過勤務時間を月単位で集計する必要があります。併せて、常勤・非常勤の区分を明確にした看護要員名簿も準備しましょう。
勤務記録の精度が算出結果を左右します。タイムカードの打刻漏れや残業申請の未処理がある場合は、事前に修正を済ませてください。この準備を丁寧に行えば、届出後の指導監査にも自信を持って対応できます。
結論
以上のとおり、届出時の超過勤務時間は、直近3月の常勤看護要員の月平均超過勤務時間を合計して3で除した値で判断します。まずは、対象病棟の常勤職員の直近3月分の勤務記録を確認し、月単位で超過勤務時間を集計しましょう。次に、様式60への記載準備を進めてください。現場の働き方改革と連動する施設基準ですので、算出結果を看護部と共有し、継続的な業務効率化の指標としても活用されることをお勧めします。♥ 0いいねをした人: いません外来データ提出加算(地域包括診療加算・地域包括診療料)を新たに算定するには、2段階の届出が必要です。第1段階は令和8年11月20日までの様式7の10の届出、第2段階は令和9年4月1日までの様式7の11の届出です。この2段階を経ることで、令和9年4月から算定が可能になります。
この手続きは、疑義解釈資料(その1)の問5で具体的に示されました。以下では、2段階の届出それぞれの内容と、算定開始までのスケジュールを解説します。
第1段階は、様式7の10の届出です。令和8年11月20日までに、様式7の10を地方厚生局に届け出る必要があります。この届出は「外来試行データの提出を行う」ための手続きです。届出後、試行データを提出し、その実績が認められると、厚生労働省保険局医療課から事務連絡が届きます。この事務連絡が届かなければ、次の段階に進むことはできません。
第2段階は、様式7の11の届出です。試行データ提出の実績が認められた医療機関は、令和9年4月1日までに様式7の11を届け出ます。この届出が「外来データ提出加算の施設基準に係る届出」にあたります。様式7の11の届出が完了した医療機関は、令和9年4月から外来データ提出加算の算定を開始できます。
現場での対応としては、まず令和8年11月20日の届出期限から逆算してスケジュールを立ててください。様式7の10の届出準備には、外来データの作成環境の整備やデータ抽出の試行が必要です。厚生労働省保険局医療課から発出される事務連絡に、詳細な手続き方法が記載されますので、最新の事務連絡を必ず確認しましょう。令和9年4月の算定開始に間に合わせるためには、今から準備を始めることをお勧めします。
♥ 0いいねをした人: いません充実管理加算の届出済みであっても、外来データ提出加算(地域包括診療加算・地域包括診療料)を新たに届け出る場合は、改めて様式7の10の届出が必要です。ただし、試行データについては、一定の条件のもとで既存データを活用できる措置が設けられています。
この取扱いは、令和8年度診療報酬改定に伴う疑義解釈資料(その1)の問4で明確にされました。以下では、再届出が必要な理由と、試行データの特例措置について解説します。
まず、再届出が必要な理由を説明します。外来データ提出加算は、充実管理加算とは別の施設基準として設定されています。両加算はいずれも外来データの提出を求めるものですが、対象となる診療報酬の区分が異なります。充実管理加算は生活習慣病管理料(Ⅰ)及び(Ⅱ)に紐づく加算であり、外来データ提出加算は地域包括診療加算及び地域包括診療料に紐づく加算です。このように施設基準の位置づけが異なるため、たとえ同じ様式7の10であっても、改めて届出を行う必要があります。
次に、試行データの特例措置について説明します。既に充実管理加算に係る施設基準の届出を行っている医療機関には、試行データに関する負担軽減措置が設けられています。具体的には、様式7の10の届出期限後の直近の外来試行データの作成対象月のデータをもって、外来試行データに代えることができます。つまり、ゼロからやり直す必要はなく、すでに作成・提出している外来データの実績を活用できるということです。
現場での対応としては、まず様式7の10を改めて作成し、届出を行ってください。その際、充実管理加算の届出済みであることを地方厚生局の担当窓口にも伝えると、手続きがスムーズに進みます。試行データについては、既に作成している外来データの直近分を活用できるため、新たなデータ作成の負担は生じません。早めに届出の準備を進めましょう。
♥ 0いいねをした人: いません急性期病院一般入院基本料の届出に向けた、実績データの集計期間に関するご質問ですね。集計期間を誤ると届出自体が受理されないため、正確に把握しておく必要があります。
結論として、救急搬送および全身麻酔の実績は、「前年度の4月から3月まで」の直近1年間のデータで届出を行います。「直近1年」という表現は、任意の12か月間ではなく、年度単位の1年間を意味します。
この取扱いは、疑義解釈資料(その2)の問2で明確に示されています。問2では、「急性期病院一般入院基本料の救急搬送及び全身麻酔の実績について、届出を行うに当たり、直近1年の実績で届出を行うのか。」と問われ、「前年度の4月から3月までの直近1年間のデータで届出を行うこと。」と回答されています。
この回答のポイントは、実績の集計期間が「年度単位」で固定されている点です。たとえば、令和8年6月に届出を行う場合、令和7年4月から令和8年3月までのデータを用います。届出のタイミングにかかわらず、参照するのは同じ年度のデータです。
さらに、全身麻酔の手術件数の集計において注意すべき点があります。疑義解釈資料(その2)の問3では、医科歯科併設の医療機関において、歯科医師が歯科点数表に基づき全身麻酔を用いた手術を実施した場合は、実績件数に含めることができないと明示されています。医科点数表に基づく手術のみが対象となるため、集計時には算定根拠を必ず確認してください。
まずは、令和7年4月から令和8年3月までの救急搬送件数と全身麻酔による手術件数を集計してください。集計にあたっては、歯科点数表に基づく手術が混在していないかも併せて確認しましょう。データの正確性が届出の成否を左右しますので、医事システムからの抽出条件を事前に精査しておくことをお勧めします。
♥ 0いいねをした人: いません看護・多職種協働加算の届出単位についてのご質問ですね。この加算は施設基準の充足状況が病棟単位か病院単位かで、準備の進め方が大きく異なります。
結論として、看護・多職種協働加算は病棟ごとではなく、保険医療機関内の急性期病院B一般入院料又は急性期一般入院料4を算定する一般病棟全体で届け出ます。つまり、対象病棟をまとめて1つの届出として提出する形式です。
この取扱いは、疑義解釈資料(その1)の問13で明確に示されています。問13では、「看護・多職種協働加算は病棟ごとに届け出るのか。保険医療機関内の急性期病院B一般入院料又は急性期一般入院料4を算定する病棟全体で届け出るのか。」と問われ、「保険医療機関内の急性期病院B一般入院料又は急性期一般入院料4を算定する一般病棟全体で届け出ること。」と回答されています。
この回答から読み取れる実務上のポイントは2つあります。第一に、施設基準の充足状況は対象病棟全体で判断されるため、3つの病棟のうち1つだけが基準を満たしていても届出はできません。第二に、届出が認められれば、対象となるすべての病棟で加算を算定できるため、病棟間で算定の有無が分かれることはありません。
まずは、3つの病棟全体で施設基準を満たせるかどうかを確認してください。特に、多職種の配置要件や協働体制の整備状況については、病棟ごとではなく全体の視点で確認を進めましょう。届出書類は1セットの準備で済みますので、各病棟の看護師長と連携して、必要なデータを一括で取りまとめることをお勧めします。
♥ 0いいねをした人: いません令和8年度の診療報酬改定で新設された急性期病院一般入院基本料の施設基準について、看護管理者に求められる研修要件のご質問ですね。この研修要件は、届出の可否を左右する重要な確認ポイントです。
結論から申し上げると、この「所定の研修」は、現時点では日本看護協会認定看護管理者教育課程「サードレベル」を指します。この研修の修了証を有する看護師長等が配置されていることが、届出の前提条件となります。
この要件は、令和8年3月28日付の疑義解釈資料(その1)の問12で明確に示されています。問12では、「A100」急性期病院一般入院基本料の施設基準における「所定の研修」について問われ、「現時点では、日本看護協会認定看護管理者教育課程『サードレベル』を指す。」と回答されています。
サードレベルは、日本看護協会が実施する認定看護管理者教育課程の最上位の研修です。この研修は受講期間が長く、受講要件も厳格であるため、すでに修了している看護師長等が院内にいるかどうかが、届出の鍵となります。なお、「現時点では」という表現が使われているため、今後、対象研修が追加・変更される可能性がある点にも留意してください。
まずは、看護部長に「サードレベル」の修了者が院内にいるかを確認してください。修了者がいない場合は、受講計画を早期に立てる必要があります。サードレベルの研修は、募集時期や定員が限られるため、日本看護協会のホームページで最新の募集要項を確認し、計画的に準備を進めましょう。
♥ 0いいねをした人: いません嚥下調整食の特別食加算について、VE・VFが必須かどうかのご質問をいただきました。VE・VFの実施体制が限られる病院は少なくないため、算定範囲に直結する切実な問題です。この回答では、疑義解釈(その1)の問46をもとに、対象患者の判断方法と現場で必要な対応を整理します。
結論から申し上げると、VE・VFは必須ではありません。多職種で評価を行い、医師が嚥下調整食の必要性を判断して食事箋を発行すれば、算定の対象となります。ただし、多職種評価の体制整備と記録の運用が重要です。以下、詳しく解説します。
VE・VFは評価手段のひとつにすぎない
疑義解釈その1の問46は、「内視鏡下嚥下機能評価や嚥下造影は必須ではない」と明確に回答しています。VE・VFはあくまで嚥下機能を評価する手段のひとつであり、これらを実施しなければ算定できないわけではありません。VE・VFが必須とされなかった趣旨は、嚥下機能の評価方法が検査だけに限られないためです。ベッドサイドでの観察、水飲みテスト、食事場面の評価など、多職種が日常的に行う臨床評価も嚥下機能の判断材料として有効です。VE・VFの実施体制が限られる施設でも、適切な評価プロセスを整えれば算定の道は開けます。
算定に必要な3つの要件
VE・VFが不要であっても、算定には次の3つの要件を満たす必要があります。1つ目は、多職種による評価の実施です。医師、看護師、言語聴覚士、管理栄養士等が連携して、患者の摂食機能又は嚥下機能を評価します。
2つ目は、医師による必要性の判断です。多職種評価の結果をもとに、「適切な栄養量及び内容を有する嚥下調整食が必要」と医師が判断します。
3つ目は、食事箋の発行です。医師の判断に基づき、食事箋を発行した患者が算定の対象となります。
この3つの要件は、疑義解釈その1・問46の回答に沿ったものです。逆に言えば、多職種評価を経ずに漫然と嚥下調整食を提供しているだけでは、算定要件を満たしません。
あわせて押さえておきたい注意点
対象患者の判断方法に加えて、2つの注意点があります。1つ目は、栄養量の確保です。疑義解釈その1の問48では、「常食で提供される場合と同等の栄養量が確保できていない嚥下調整食は算定できない」とされています。嚥下訓練用のゼリーだけを提供している場合や、経管栄養との併用で嚥下調整食単体の栄養量が不十分な場合は、算定の対象外です。
2つ目は、品質管理の体制です。疑義解釈その1の問47では、テクスチャーの計器測定は不要とされていますが、嚥下調整食に係る責任者が品質管理を行うことが求められています。この責任者には所定の研修修了が施設基準として必要です。
まとめと現場でのアクション
以上のとおり、VE・VFがなくても嚥下調整食の特別食加算は算定可能です。ポイントは、多職種評価、医師の判断、食事箋の発行という3つのプロセスを確実に踏むことです。まずは、多職種で嚥下機能を評価するフローを院内で標準化してください。次に、評価結果の記録方法と食事箋発行の手順を整備してください。そのうえで、責任者の研修修了状況や嚥下調整食の栄養量基準もあわせて確認を進めてください。
♥ 0いいねをした人: いませんDPC対象病院における短期滞在手術等基本料3の算定について、改定の切替時期は判断に迷う場面が多くなります。結論を先にお伝えし、根拠とあわせて整理します。
結論として、令和8年5月31日以前から入院している患者には短期滞在手術等基本料3は算定できません。また、DPC病床での算定は「入院後5日以内の退院」が分岐点となります。以下、3つのポイントを順に解説します。
1つ目のポイント:改定をまたぐ入院患者の取扱い
1つ目のポイントは、改定をまたぐ入院患者の取扱いです。
令和8年5月31日以前からDPC対象病院に入院している患者に対して、短期滞在手術等基本料3の対象手術等を実施し、同年6月1日以降に退院した場合、短期滞在手術等基本料3は算定しません(疑義解釈その2・問53)。この取扱いは明確に示されており、例外はありません。改定前から入院している患者については、従来のDPCルールに基づいて算定してください。
2つ目のポイント:DPC病床における短期滞在手術等基本料3の算定ルール
2つ目のポイントは、DPC病床における短期滞在手術等基本料3の算定ルールです。
DPC/PDPSによる算定を行う病床で短期滞在手術等基本料3の対象手術等を実施した場合、算定方法は退院までの日数によって分かれます(疑義解釈その2・DPC問2-15)。短期滞在手術等基本料3の算定要件を満たし、入院後5日以内に退院する場合は、短期滞在手術等基本料3で算定します。一方、入院後5日以内に退院しない場合は、診断群分類点数表(DPC)で算定します。つまり、「5日以内に退院するかどうか」が判断基準です。
3つ目のポイント:DPC対象病院のデータ数基準への影響
3つ目のポイントは、DPC対象病院のデータ数基準への影響です。
DPC対象病院の基準である「調査期間1月当たりのデータ数が90以上」について、短期滞在手術等基本料3の対象手術等を実施する患者もデータ数に含まれます(疑義解釈その2・DPC問1-2)。短期滞在手術等基本料3で算定した患者であっても、DPC調査のデータ提出対象から除外されるわけではありません。データ提出の漏れがないよう注意してください。
まとめと現場へのアクション
以上をまとめると、改定前からの入院患者には短期滞在手術等基本料3を算定しないこと、DPC病床では入院後5日以内の退院が算定の分岐点になること、データ数の基準には短期滞在手術等基本料3の対象患者も含まれることの3点が重要です。まずは、6月1日前後に退院予定の短期滞在手術対象患者のリストを作成し、入院日が5月31日以前か6月1日以降かを確認してください。そのうえで、6月1日以降に入院する患者については、退院までの見込み日数に応じて短期滞在手術等基本料3とDPCのいずれで算定するかを事前に整理しておきましょう。
📩 メルマガでさらに詳しく解説しています
短期滞在手術等基本料の改定全体像を理解したい方は、こちらの記事もご覧ください。
👉 【令和8年度改定】短期滞在手術等基本料の4つの見直しポイントを解説♥ 0いいねをした人: いません電子的診療情報連携体制整備加算(A205-7)のバックアップ要件について、多くの医療機関から同様のご質問をいただいています。クラウドだけでは不十分なケースがあり、要件の正確な理解が届出の可否を左右します。
結論から申し上げると、この施設基準が求めるバックアップ要件は「複数の方式での確保」「オフライン保管」「世代管理」の3つです。クラウドサービス単体では要件を満たさない場合がありますが、クラウドと別媒体を組み合わせることで対応可能です。以下、疑義解釈資料(その2)の問27~31に基づき、3つの要件を順に解説します。
1つ目の要件は、「非常時に備えた医療情報システム」の対象範囲の確認です。
バックアップの対象となる「非常時に備えた医療情報システム」とは、非常時に継続して診療を行うために最低限必要なシステムを指します。具体的には、電子カルテシステム、オーダーリングシステム、レセプト電算処理システムの3つです(疑義解釈その2・問27)。まずは自院でこの3つのシステムのバックアップ状況を棚卸しするところから始めてください。2つ目の要件は、「複数の方式でのバックアップ確保」です。
「複数の方式で確保」とは、複数の媒体でバックアップを保存することを意味します。疑義解釈(その2・問28)では、具体例として「HDDとRDX(Removable Disk Exchange system)」や「クラウドサービスとNAS(Network Attached Storage)」の組み合わせが示されています。つまり、同じ種類の媒体を2台用意するのではなく、異なる種類の媒体を組み合わせることが求められています。3つ目の要件は、「オフライン保管」であり、ここが最も判断に迷うポイントです。
クラウドサービスを利用している場合、オフライン要件を満たすかどうかは保管方法によって異なります。疑義解釈(その2・問29)では、以下の3パターンが要件を満たすとされています。第1のパターンは、クラウドから専用アプリでデータを抽出し、RDXなど別の媒体で保管する方法です。この場合も世代管理を十分に行う必要があります。第2のパターンは、クラウドからNAS等の外部記録媒体にデータを自動転送し、データ転送時を除いて常時ネットワークから切り離した状態で保管する方法です。第3のパターンは、クラウドサービス内の論理的に切り離された別領域にオフサイトバックアップを取り、災害時等に速やかにデータ復旧が可能な状態にする方法です。
一方、問30では重要な注意点が示されています。電子カルテのサーバからインターネット経由でRDXやNAS等にバックアップを取る場合、単にバックアップを取るだけでは不十分です。当該媒体が常時ネットワークから切り離された状態(データ転送時を除く)であること、かつ転送後にネットワークと完全に切り離された状態であることを確認する必要があります。この点が確認できない場合は、要件を満たしません。
世代管理については、日次で少なくとも3世代の確保が目安です。
疑義解釈(その2・問31)では、日次でバックアップを行う場合に「数世代(少なくとも3世代)確保する」ことが求められています。週次や月次の世代管理については、病院の規模やバックアップ方式によって異なるため一概には示されていませんが、緊急時に備えてリスクを低減する対策を講じることとされています。なお、日次のバックアップが差分バックアップでよいかについては、明確な記載はありません。また、届出手続きについて1点重要な注意があります。
令和8年5月31日時点で医療DX推進体制整備加算と診療録管理体制加算を届け出ている医療機関であっても、同年6月1日以降に電子的診療情報連携体制整備加算を算定するには、改めて届出が必要です(疑義解釈その1・問3)。従来の届出がそのまま引き継がれるわけではないため、届出漏れにご注意ください。以上をまとめると、電子的診療情報連携体制整備加算のバックアップ要件は、対象システムの特定、複数媒体による保存、オフライン保管の3点がポイントです。まずは自院の電子カルテ・オーダーリング・レセ電のバックアップ状況を確認し、クラウドサービスの契約書にオフライン保管に関する記載があるかをベンダーと確認してください。その上で、要件を満たす組み合わせ(例:クラウド+オフラインのRDX)を整備し、世代管理のルールを決めて運用に落とし込んでいきましょう。
♥ 0いいねをした人: いません令和8年6月1日施行の改定で新設されるリハビリテーション総合計画評価料の「初回」と「2回目以降」の区分について、転院時・起算日再設定時・経過措置の3つの場面における取扱いを整理します。
結論として、「初回」か「2回目以降」かは、「自院で・同一疾患について・初めて算定するかどうか」が基本的な判断基準です。ただし、起算日が再設定された場合は再度「初回」として算定でき、5月31日までに算定済みの患者は6月以降「2回目以降」として算定します。転院してきた患者の場合は「初回」として算定します。 疑義解釈(その1)の問41では、他の保険医療機関での算定の有無にかかわらず、当該保険医療機関において同一疾患に対するリハビリテーションの実施にあたり初めて算定する場合は「初回の場合」として算定すると明記されています。つまり、判断の基準はあくまで「自院での初回かどうか」です。
起算日が再設定された場合も「初回」として算定できます。 疑義解釈(その1)の問42では、同一の疾患別リハビリテーション料であっても、新たな疾患の発症や再発・急性増悪等によって起算日が再設定され、改めてリハビリテーション総合実施計画書を作成・評価等を行った場合には「初回の場合」を算定するとされています。脳梗塞の再発のようなケースがこれに該当します。
5月31日までに算定済みの患者は「2回目以降」として算定します。 疑義解釈(その1)の問44では、令和8年5月31日以前にリハビリテーション総合計画評価料1又は2を算定していた場合、同年6月以降は「2回目以降」として算定すると明確に示されています。
現場での対応としては、6月1日の施行に向けて、現在入院中の患者のうちリハ総合計画評価料の算定履歴がある方をリストアップしておいてください。転院患者については、前医での算定歴に関係なく自院初回として処理できます。起算日が再設定された患者については、再設定の根拠となる診療録の記載を確認のうえ「初回」で算定する運用ルールを、リハビリテーション部門と医事課の間であらかじめ決めておくことをお勧めします。
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人材確保のための算定と、窓口でのクレームリスク……。今、多くのクリニックが直面している最も切実なジレンマですね。病院事務長の視点からお答えすると、対策の鍵は「窓口での個別説明を極力減らし、視覚的な情報で事前に理解を得ること」に尽きます。
具体的な対策案をいくつか挙げます:
1. 「給与のため」ではなく「体制維持のため」と伝える
「スタッフの給与を上げるため」という直接的な表現は、一部の患者さんの反発を招くことがあります。「地域の皆様へ安定した医療を提供し続けるため、医療従事者の処遇改善を図る国の制度(ベースアップ評価料)を活用しています」といった、地域医療の維持という公益性を強調した文面が効果的です。2. 待合室などへの掲示の徹底
厚生労働省が配布しているポスターも活用できますが、あえて「当クリニックの姿勢」として自作のシンプルな案内を掲示するのも手です。窓口で聞かれる前に、掲示板や受付の目立つ場所に置いておくことで、「説明の手間」を大幅に削減できます。3. 「国の制度」であることを強調する
クリニックが勝手に決めた値上げではなく、あくまで「国が定めた評価体系の変更」であることを事務的に伝えるマニュアルを共有しておくと、スタッフの心理的負担も軽くなります。まずはスタッフ間で方針をすり合わせ、対応の軸をしっかりと決めておくことが大切です。現場のスタッフさんにも「一人で抱え込まなくて大丈夫」とお伝えくださいね。
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