フォーラムへの返信
-
投稿者投稿
-
複数の分野を1つの「外科」として呼称していても、消化器外科に専ら従事する常勤医師を特定でき、要件を満たせば、消化器外科を特定診療科として特定できます。地域医療体制確保加算2では、消化器外科、心臓血管外科、小児外科及び循環器内科のうち3つ以内を特定診療科として特定します。ところが、診療科の名称と実態が一致しない病院では、特定の方法が判断しにくい状況です。本回答では、3つの論点を整理します。
結論として、3点に整理できます。1つ目は特定の方法で、外科系診療科全体として特定できるのは他の外科系診療科と区別することが困難な場合に限られ、実態として消化器外科に専ら従事する常勤医師が特定可能であれば、消化器外科として特定できます。2つ目は消化器外科の定義で、消化器に係る手術等の外科的治療を主として行い、原則として他科の診療を実施していないことですが、一定の例外があります。3つ目は当番数で、外科系診療科全体を特定した場合は、全体として2名以上の緊急呼出し当番を置けば足ります。根拠は疑義解釈資料(その2)問15、問16及び問19にあります。
実態として消化器外科の医師を特定できれば、消化器外科として特定できます。疑義解釈資料(その2)問16では、消化器外科、乳腺外科及び甲状腺外科の複数の外科系診療科が外科として診療を実施している場合、外科系診療科全体として特定する必要があるかが問われました。これに対し、外科系診療科全体として特定できるのは、当該診療科を他の外科系診療科と区別することが困難な場合に限られるとされています。1つの診療科として呼称されている場合であっても、実態として外科において消化器外科に専ら従事している常勤医師が特定可能であり、消化器外科として施設基準2の(3)及び(4)を満たし、かつ原則として消化器外科以外の診療科の診療を実施していない場合には、外科のうち消化器外科を特定診療科として特定して差し支えないとされています。
消化器外科は、消化器の外科的治療を主として行う診療科です。疑義解釈資料(その2)問15では、4つの診療科の定義が示されました。消化器外科とは消化器に係る手術等の外科的治療を、心臓血管外科とは循環器に係る手術等の外科的治療を、小児外科とは15歳未満の手術等の外科的治療を、循環器内科とは循環器に係る内科的治療(カテーテル治療等を含む)を、主として行っており、原則として当該特定診療科以外の診療科の診療を実施していないこととされています。ただし、希少な部位の手術等を併せて担当しており当該分野の手術等が全体の1割未満の場合、当直等において臨時に他科の診療に従事する場合、臨床研修終了後概ね10年以内の若手医師が他の診療科の修練を合わせて行う場合は差し支えありません。また、特定診療科における診療内容、所属医師とその専門医資格(専門研修医の場合は専門研修プログラム名)及び主たる診療内容を、病院ホームページに公開していることが求められます。
外科系診療科全体を特定した場合、当番は全体で2名以上で足ります。疑義解釈資料(その2)問19では、外科系診療科全体を2診療科として特定した場合、チーム制における2名以上の緊急呼出し当番を2診療科分の4名置く必要があるかが問われました。これに対し、外科系診療科全体を特定した場合は、当該外科系診療科全体としてチーム制を導入している必要があるため、2名以上の緊急呼出し当番(当該外科系診療科全体で医師の数が5名未満の場合は1名)を置くことで差し支えないとされています。
まずは、外科に所属する常勤医師ごとに、主として従事している分野を整理しましょう。消化器外科に専ら従事する医師を特定し、その医師たちで施設基準2の(3)及び(4)を満たせるかを確認します。乳腺などの手術を併せて担当する医師については、その手術等が全体の1割未満かどうかを確認してください。あわせて、特定診療科の診療内容と所属医師の専門医資格を病院ホームページに公開する準備を進めましょう。
1つの「外科」として呼称していても、消化器外科に専ら従事する常勤医師を特定でき、要件を満たし、原則として他科の診療を実施していなければ、消化器外科を特定診療科として特定できます。他分野の手術が全体の1割未満の場合などは差し支えありません。まずは医師ごとの従事分野を整理してください。
♥ 0いいねをした人: いません医師事務作業補助体制加算の生成AI研修は、医療分野における生成AIの特徴やリスクと対策、利用者が注意すべきポイント等を示す内容である必要があります。生成AIを活用した文書作成補助システムを導入する場合、全ての医師事務作業補助者に対して研修を実施することが求められます。ところが、研修の内容や頻度、受講対象、記録の範囲が判断しにくい状況です。本回答では、研修の要件を整理します。
結論として、研修の要件は4点に整理できます。1つ目は内容で、医療分野における生成AIの特徴や利用時のリスクとその対策例、利用者が特に注意すべきポイント等を示していることです。2つ目は頻度で、年1回程度定期的に開催するほか、必要に応じて開催します。3つ目は受講対象で、医師事務作業補助者及び当該生成AIを活用する医師等は、原則として受講したことがある必要があります。4つ目は記録で、開催又は受講日時、出席者、研修項目を記録します。根拠は疑義解釈資料(その2)問13にあります。
研修では、生成AIのリスクと対策、注意すべきポイントを示します。疑義解釈資料(その2)問13では、生成AIの適切な利用に関する研修とはどのような研修が該当するのかが問われました。これに対し、医療分野における生成AIの特徴や利用時のリスク(ディープフェイク、正確性・信頼性、バイアス・公平性、透明性・説明責任等)とその対策例、生成AIの利用者が特に注意すべきポイント等を示していることが必要とされています。その際、生成AIを提供する事業者の協力のもと、当該保険医療機関の使用する生成AIの特性に即した事項を含むことが望ましいとされています。操作方法の説明だけでは足りません。
年1回程度開催し、補助者と活用する医師等が受講します。同じく問13では、年1回程度定期的に開催するほか、必要に応じて開催することとされています。また、当該保険医療機関の医師事務作業補助者及び当該生成AIを活用する医師等は、原則として研修を受講したことがあることが必要です。やむを得ず受講できなかった場合には、その後の開催時に受講するよう努めることとされています。受講対象には、医師事務作業補助者だけでなく、生成AIを活用する医師等も含まれる点に注意してください。
研修の実施内容を記録し、公開されているガイドラインを活用できます。研修の実施内容として、開催又は受講日時、出席者、研修項目を記録することとされています。なお、研修の実施に際して、非営利法人 医療AIプラットフォーム技術研究組合が公開している「医療・ヘルスケア分野における生成AI利用ガイドライン(第2版)」の資料を活用して差し支えないとされています。研修資料を一から作成しなくても、この資料をもとに組み立てられます。
研修とあわせて、活用の水準も満たす必要があります。疑義解釈資料(その2)問11では、生成AIを活用した文書作成補助システムについて、医師又は医師事務作業補助者の過半数が少なくとも毎週使用していることを目安とすることが示されています。研修を実施するだけでなく、日常的に活用されている状態をつくることも求められます。
まずは、年間の研修計画を立てましょう。公開されているガイドラインの資料をもとに、リスクと対策、注意すべきポイントを含む研修を組み立て、システムを提供する事業者に自院の生成AIの特性に即した内容の協力を依頼します。受講対象者として医師事務作業補助者と活用する医師等を一覧にし、受講状況と研修項目を記録してください。
医師事務作業補助体制加算の生成AI研修は、生成AIのリスクと対策、利用者が注意すべきポイント等を示す内容で、年1回程度開催し、医師事務作業補助者と生成AIを活用する医師等が受講します。開催日時・出席者・研修項目を記録し、公開されているガイドラインを活用できます。まずは研修計画を立ててください。
♥ 0いいねをした人: いません長期収載品の選定療養の変更について改めて説明した場合、自己負担額が変更となる医薬品に関して、最初に処方された1回に限り特定薬剤管理指導加算3(ロ)を算定できます。令和8年6月以降、長期収載品の選定療養に係る特別の料金は、先発医薬品と後発医薬品の薬価の差額の2分の1相当の徴収に変更されました。ところが、既に説明済みの患者への再説明で加算を算定できるか、何回算定できるかが判断しにくい状況です。本回答では、算定の可否と回数を整理します。
結論として、2点に整理できます。1つ目は算定の可否で、過去に長期収載品の選定療養に関する説明を既に行っている患者に対し、今回の変更について改めて説明を実施した場合、特定薬剤管理指導加算3(ロ)を算定できます。2つ目は算定の範囲で、自己負担額が変更となる医薬品に関して、最初に処方された1回に限られます。根拠は疑義解釈資料(その2・調剤)問20にあります。
既に説明済みの患者でも、変更内容の再説明で算定できます。疑義解釈資料(その2・調剤)問20では、令和8年6月以降、長期収載品の選定療養に係る特別の料金について先発医薬品と後発医薬品の薬価の差額の2分の1相当の徴収となる変更を踏まえ、過去に長期収載品の選定療養に関する説明を既に行っている患者に対し、当該変更について改めて説明を実施した場合、特定薬剤管理指導加算3(ロ)を算定することは可能かが問われました。これに対し、算定可能とされています。以前に説明を行ったことを理由に、算定できなくなるわけではありません。
自己負担額が変更となる医薬品について、最初に処方された1回に限られます。同じく問20では、算定できるのは、自己負担額が変更となる医薬品に関して、最初に処方された1回に限るとされています。つまり、変更後に当該医薬品が初めて処方された際の説明で1回算定でき、同じ医薬品について説明のたびに繰り返し算定することはできません。また、対象は自己負担額が変更となる医薬品に関するものであり、説明の単位は医薬品で考えます。
まずは、長期収載品を希望している患者と、その医薬品を一覧にしましょう。自己負担額が変更となる医薬品ごとに、変更後に最初に処方された時点で説明を行い、加算を算定した記録を残します。同じ医薬品について2回目以降の算定を防ぐため、説明済みかどうかを薬剤服用歴等で確認できるようにしてください。説明した内容と日付を記録しておくと、算定の根拠を示せます。
長期収載品の選定療養に係る特別の料金の変更について、説明済みの患者に改めて説明した場合も、特定薬剤管理指導加算3(ロ)を算定できます。ただし、自己負担額が変更となる医薬品に関して、最初に処方された1回に限られます。まずは対象となる患者と医薬品を一覧にしてください。
♥ 0いいねをした人: いませんかかりつけ薬剤師フォローアップ加算と訪問加算は、再度処方箋を受け付けた際にかかりつけ薬剤師が不在であっても算定できます。いずれの加算も、かかりつけ薬剤師が来局時以外に行った業務を、次の処方箋受付の際に評価するものです。ところが、算定する時点や、担当者が不在の日の扱いが判断しにくい状況です。本回答では、3つの論点を整理します。
結論として、3点に整理できます。1つ目はフォローアップ加算で、再度処方箋を受け付けた際にかかりつけ薬剤師が不在であっても算定可能です。2つ目は訪問加算の算定時点で、患家への訪問後に、当該患者から再度処方箋を受け付けたときに算定します。3つ目は訪問加算の不在時の扱いで、同様に算定可能です。ただし、いずれも服薬管理指導料1のロ又は2のロと併せて算定する際は、業務の内容とかかりつけ薬剤師の氏名を薬剤服用歴等に記載します。根拠は疑義解釈資料(その2・調剤)問21〜問23にあります。
フォローアップ加算は、かかりつけ薬剤師が不在でも算定できます。疑義解釈資料(その2・調剤)問21では、調剤を実施し、後日、かかりつけ薬剤師フォローアップ加算に係る業務を行い、同一保険薬局で再度処方箋を受け付けた際、当該患者のかかりつけ薬剤師が不在であった場合も算定可能かが問われました。これに対し、算定可能とされています。ただし、服薬管理指導料1のロ又は2のロと併せて算定する際には、電話等によりフォローアップした旨及び日時、実施した聞き取りや指導等の内容等に加え、かかりつけ薬剤師の氏名を薬剤服用歴等に記載することとされています。
訪問加算は、訪問後に再度処方箋を受け付けたときに算定します。疑義解釈資料(その2・調剤)問22では、患者又はその家族等の求めに応じて、患家を訪問して服用薬の管理方法の指導及び残薬の整理等を行い、その結果を保険医療機関に情報提供した場合に、かかりつけ薬剤師訪問加算の算定はどの時点で行えばよいかが問われました。これに対し、患家への訪問後に、当該患者から再度処方箋を受け付けたときに算定することとされています。訪問した日に算定するのではない点に注意が必要です。
訪問加算も、かかりつけ薬剤師が不在でも算定できます。疑義解釈資料(その2・調剤)問23では、調剤を実施し、後日、かかりつけ薬剤師訪問加算に係る業務を行い、同一保険薬局で再度処方箋を受け付けた際、かかりつけ薬剤師が不在であった場合も算定可能かが問われました。これに対し、算定可能とされています。ただし、服薬管理指導料1のロ又は2のロと併せて算定する際には、患家を訪問した旨、患家における残薬状況、実施した指導等の内容等に加え、かかりつけ薬剤師の氏名を薬剤服用歴等に記載することとされています。
まずは、フォローアップや訪問を行った時点で、内容を薬剤服用歴等に記録する運用を整えましょう。後日の処方箋受付時に担当者が不在でも、記録があれば他の薬剤師が算定できます。記録には、フォローアップの日時と内容、又は訪問した旨と残薬状況・指導内容に加え、かかりつけ薬剤師の氏名を必ず含めてください。訪問加算は訪問日ではなく次回の処方箋受付時に算定するため、算定漏れが生じないよう、対象患者を薬局内で共有しておきましょう。
かかりつけ薬剤師フォローアップ加算と訪問加算は、再度処方箋を受け付けた際にかかりつけ薬剤師が不在でも算定できます。訪問加算は、訪問後に再度処方箋を受け付けたときに算定します。服薬管理指導料1のロ又は2のロと併せて算定する際は、業務内容とかかりつけ薬剤師の氏名を薬剤服用歴等に記載してください。
♥ 0いいねをした人: いませんリハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算は、病棟ごとに異なる区分で届け出ることができます。この加算は、療法士や管理栄養士を病棟に配置して、リハビリテーション・栄養管理・口腔管理に一体的に取り組む体制を評価するものです。ところが、区分の届出単位や、他の加算との職員の重複、混在病棟での配置が判断しにくい状況です。本回答では、3つの論点を整理します。
結論として、3点に整理できます。1つ目は届出の区分で、病棟ごとに異なる区分の届出が可能です。2つ目は看護・多職種協働加算との関係で、専従の理学療法士等及び専任の管理栄養士が病棟で従事する時間を、看護・多職種協働加算の勤務実績の時間に算入することはできません。3つ目は混在病棟の管理栄養士で、当該1病棟に専任の常勤の管理栄養士を1名配置することで差し支えありません。根拠は疑義解釈資料(その2)問39、問40及び問42にあります。
病棟ごとに異なる区分で届け出ることができます。疑義解釈資料(その2)問40では、リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算(連携加算)は病棟ごとに異なる区分の届出が可能かが問われました。これに対し、病棟ごとに異なる区分の届出が可能とされています。病棟によって職員の配置状況が異なる場合でも、医療機関として1つの区分に統一する必要はありません。それぞれの病棟の体制に合った区分で届け出られます。
専従・専任職員の時間は、看護・多職種協働加算に算入できません。疑義解釈資料(その2)問39では、「A233」リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算の専従の理学療法士等及び専任の管理栄養士が病棟で従事する時間を、看護・多職種協働加算の勤務実績の時間に算入し様式9に記載することは可能かが問われました。これに対し、不可とされています。同じ病棟で勤務していても、一方の加算のために配置した職員の時間を、もう一方の加算の配置にも数えることはできません。両方の加算を届け出る場合は、それぞれに必要な職員を確保する必要があります。
混在病棟は、管理栄養士1名の配置で差し支えありません。疑義解釈資料(その2)問42では、1つの病棟でリハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算を算定する病室と、「A308-3」地域包括ケア病棟入院医療管理料の「注14」リハビリテーション・栄養・口腔連携加算を算定する病室が混在する病棟は、当該1病棟に専任の常勤の管理栄養士を1名配置することで差し支えないかが問われました。これに対し、差し支えないとされています。病室ごとに算定する加算が異なっても、病棟としては1つであるため、1名の配置で足ります。
まずは、病棟ごとの職員配置と、届け出る加算の組み合わせを一覧にしましょう。病棟ごとに体制に合った区分を選び、看護・多職種協働加算も届け出る病棟では、両方の加算に必要な職員がそれぞれ確保されているかを確認します。様式9の作成時には、連携体制加算の専従・専任職員の時間を看護・多職種協働加算の勤務実績に含めていないかを点検してください。
リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算は、病棟ごとに異なる区分で届け出ることができます。専従の理学療法士等や専任の管理栄養士の時間は、看護・多職種協働加算の勤務実績に算入できません。混在病棟は管理栄養士1名の配置で差し支えありません。まずは病棟ごとの配置を一覧にしてください。
♥ 0いいねをした人: いません単品単価交渉の要件は、直近に提出した妥結率等に係る報告書で「単品単価交渉を行っていない」に非該当であることをもって判定します。地域支援・医薬品供給対応体制加算と地域支援・外来医薬品供給対応体制加算では、原則として全ての品目について単品単価交渉とすることが求められます。ところが、何をもって判定するのか、過去の報告内容がどう影響するのかが判断しにくい状況です。本回答では、判定方法と特例を整理します。
結論として、3点に整理できます。1つ目は判定方法で、直近に地方厚生(支)局長等に提出した妥結率等に係る報告書において、「単品単価交渉を行っていない」に非該当であることをもって要件を満たすものとして取り扱います。2つ目は報告書を提出していない場合で、原則として要件を満たしませんが、開設から1年に満たない場合又は許可病床数200床以上の病院でない場合は、満たすものとみなします。3つ目は特例で、令和7年度に報告書を提出している医療機関は、令和8年11月末日までの間に限り、算定不可とはなりません。根拠は疑義解釈資料(その7)問9及び問10にあります。
判定は、妥結率等に係る報告書の記載で行います。疑義解釈資料(その7)問9では、両加算の施設基準の「原則として全ての品目について単品単価交渉とすること」について、どのように判定するのかが問われました。これに対し、直近に地方厚生(支)局長等に提出した妥結率等に係る報告書において、「単品単価交渉を行っていない」に非該当であることをもって本要件を満たすものとして取り扱うとされています。妥結率等に係る報告書を提出していない場合は、本要件を満たさないものとして取り扱います。
200床未満の病院などで提出していない場合は、満たすものとみなされます。同じく問9では、例外も示されています。開設から1年に満たない場合、又は許可病床数が200床以上である病院でない場合で、妥結率等に係る報告書の提出を行っていない保険医療機関にあっては、本要件を満たすものとみなすとされています。許可病床数200床未満の病院や診療所で報告書を提出していない場合は、この例外に当たります。
令和7年度の報告内容にかかわらず、令和8年11月末日までは算定できます。疑義解釈資料(その7)問10では、令和7年度に提出した報告書で「単品単価交渉を行っていない」に該当するとしていた場合は算定不可となるかが問われました。これに対し、令和7年度に妥結率等に係る報告書を提出している保険医療機関は、「単品単価交渉を行っていない」に該当していたかどうかにかかわらず、令和8年度の報告書の提出期限である令和8年11月末日までの間に限り、算定可否の判断にあたって非該当であるものとみなし、算定不可とはならないとされています。
まずは、令和8年度の妥結率等に係る報告書の提出準備を進めましょう。特例は令和8年11月末日までのため、それ以降は令和8年度の報告書の内容で判定されます。報告書で「単品単価交渉を行っていない」に非該当とするためには、実際に単品単価交渉を行っている必要があります。卸との交渉が個別品目ごとに価格を決める方法になっているかを確認し、交渉記録を整えたうえで報告してください。
単品単価交渉の要件は、直近の妥結率等に係る報告書で「単品単価交渉を行っていない」に非該当であることで判定し、200床未満の病院などで報告書を提出していない場合は満たすものとみなされます。令和7年度の報告内容にかかわらず令和8年11月末日までは算定できます。まずは令和8年度の報告書の準備を進めてください。
♥ 0いいねをした人: いません要介護認定を申請して施設へ退院した場合の特例は、介護老人保健施設などの3施設に加えて、介護保険法と障害者総合支援法に基づく一定の施設等も対象です。精神科急性期医師配置加算3及び精神科急性期治療病棟入院料の自宅等移行率では、この場合に4月以内の退院を3月以内とみなす取扱いが設けられました。ところが、例示された3施設以外の範囲が判断しにくい状況です。本回答では、対象となる施設を整理します。
結論として、例示された3施設以外の対象は、3つの制度に基づく施設等に整理できます。1つ目は介護保険法に基づくもので、特定施設入居者生活介護又は認知症対応型共同生活介護です。2つ目は障害者総合支援法に基づくもので、共同生活援助、宿泊型自立訓練又は障害者支援施設(入所する場合に限る)です。3つ目は地域生活支援事業における福祉ホームです。根拠は疑義解釈資料(その7)問12にあります。
介護保険法に基づく特定施設と認知症グループホームが対象です。疑義解釈資料(その7)問12では、自宅等移行率において、入院後に要介護認定を申請し、介護老人保健施設、介護医療院又は特別養護老人ホーム等へと退院したものについて4月以内の退院を3月以内とみなす取扱いに関し、例示された3施設以外にどのような施設に退院した場合が対象となるのかが問われました。これに対し、介護保険法に基づく特定施設入居者生活介護若しくは認知症対応型共同生活介護に退院した場合が対象となるとされています。特定施設入居者生活介護の指定を受けた有料老人ホーム等や、認知症の方向けのグループホームがこれに当たります。
障害者総合支援法に基づく施設と福祉ホームも対象です。同じく問12では、障害者総合支援法に基づく共同生活援助、宿泊型自立訓練若しくは障害者支援施設(入所する場合に限る)、又は地域生活支援事業における福祉ホームに退院した場合も対象となるとされています。障害福祉サービスのグループホームは、共同生活援助として対象に含まれます。障害者支援施設は、入所する場合に限られる点に注意してください。
対象は指定や事業の種類で判断します。示された範囲は、施設の通称ではなく、制度上の指定や事業の種類で定められています。たとえば有料老人ホームであれば、特定施設入居者生活介護の指定を受けているかどうかで判断が分かれます。退院先の施設がどの制度のどのサービスに当たるかを確認することが、判断の出発点になります。
まずは、退院先の施設の指定や事業の種類を確認する手順を定めましょう。退院調整の段階で、施設がどの制度に基づくどのサービスに当たるかを施設側に確認し、記録します。あわせて、入院後に要介護認定を申請したことと、その申請日を記録に残してください。指定の種類と申請の事実を記録しておくと、自宅等移行率を算出する際の根拠を示せます。
4月以内の退院を3月以内とみなす特例は、介護老人保健施設・介護医療院・特別養護老人ホームに加えて、特定施設入居者生活介護、認知症対応型共同生活介護、共同生活援助、宿泊型自立訓練、障害者支援施設(入所する場合)、福祉ホームへの退院も対象です。まずは退院先の指定の種類を確認してください。
♥ 0いいねをした人: いません入退院支援加算1の算定対象病床数は、令和9年3月31日までの間、従前のとおり地域包括ケア病棟入院料を算定する病床を除いて算出できます。令和8年度改定で、施設基準(6)のアの算定対象病床数に地域包括ケア病棟入院料が追加されました。ところが、地域包括ケア病棟の患者に介護支援等連携指導料を算定できるのは令和8年6月以降のため、過去1年間の実績に係る基準を満たしにくくなります。本回答では、経過的な取扱いを整理します。
結論として、2点に整理できます。1つ目は対象となる医療機関で、令和8年3月31日時点で、現に入退院支援加算1及び地域包括ケア病棟入院料の届出を行っている医療機関です。2つ目は取扱いの内容と期限で、施設基準(6)のアで示す算定対象病床数について、令和9年3月31日までの間、従前のとおり地域包括ケア病棟入院料を算定する病床を除いて算出することが可能です。根拠は疑義解釈資料(その7)問11にあります。
令和8年3月31日時点で両方を届け出ている医療機関が対象です。疑義解釈資料(その7)問11では、入退院支援加算1の施設基準(6)のアで示している算定対象病床数に地域包括ケア病棟入院料が追加されたが、地域包括ケア病棟入院料を算定する患者に対して介護支援等連携指導料が算定可能となるのは令和8年6月以降になるため、過去1年間の介護支援等連携指導料の算定回数に係る基準を満たすことが困難になるが、どのように考えればよいかが問われました。これに対し、令和8年3月31日時点で、現に入退院支援加算1及び地域包括ケア病棟入院料の届出を行っている医療機関においては、経過的な取扱いが認められるとされています。
令和9年3月31日まで、地域包括ケア病棟の病床を除いて算出できます。同じく問11では、対象となる医療機関は、施設基準(6)のアで示す算定対象病床数について、令和9年3月31日までの間、従前のとおり地域包括ケア病棟入院料を算定する病床を除いて算出することが可能とされています。つまり、改定前と同じ病床数を分母として、介護支援等連携指導料の算定回数に係る基準を判断できます。地域包括ケア病棟での実績が積み上がるまでの猶予期間と位置づけられます。
令和9年4月以降を見据えた実績づくりが必要です。この取扱いは令和9年3月31日までの期限付きです。期限後は、地域包括ケア病棟の病床を含めた算定対象病床数で基準を判断することになると考えられます。そのため、令和8年6月以降、地域包括ケア病棟の患者についても介護支援等連携指導料を算定する体制を整え、過去1年間の算定回数を積み上げておく必要があります。
まずは、自院が令和8年3月31日時点で入退院支援加算1と地域包括ケア病棟入院料の両方を届け出ていたかを確認しましょう。該当する場合は、令和9年3月31日まで、地域包括ケア病棟の病床を除いた病床数で基準を判断します。あわせて、令和8年6月以降の地域包括ケア病棟での介護支援等連携指導料の算定状況を月ごとに集計し、期限後に基準を満たせるかを試算してください。
入退院支援加算1の算定対象病床数は、令和8年3月31日時点で入退院支援加算1と地域包括ケア病棟入院料を届け出ている医療機関に限り、令和9年3月31日までの間、地域包括ケア病棟入院料を算定する病床を除いて算出できます。まずは自院の該当性を確認し、期限後に備えて実績を積み上げてください。
♥ 0いいねをした人: いません急性期総合体制加算でいう「合意を得た場合」とは、小児科・産科等の入院医療を提供する複数の病院が、地域医療構想調整会議の合意に基づき、そのいずれかが当該診療科の標榜又は入院医療の提供を中止する場合を指します。地域では、医師の確保が難しい診療科を病院間で集約する動きが進んでいます。ところが、どのような再編が対象になるのかが、施設基準の文言だけでは判断しにくい状況です。本回答では、該当する場合の範囲を整理します。
結論として、2点に整理できます。1つ目は該当する場合で、構想区域において複数の保険医療機関がそれぞれ小児科、産科又は産婦人科の標榜及び入院医療の提供を行っている場合に、地域医療構想調整会議で再編又は統合の合意を得た結果、現に急性期総合体制加算の届出を行っている病院のいずれかが、当該診療科の標榜又は入院医療の提供を中止する場合です。2つ目は改定前の合意で、急性期総合体制加算の届出以前に総合入院体制加算又は急性期充実体制加算を届け出ており、既に合意を得た場合も含まれます。根拠は疑義解釈資料(その2)問8にあります。
小児科・産科等の標榜又は入院医療の提供を中止する場合が該当します。疑義解釈資料(その2)問8では、急性期総合体制加算について「医療機関間で医療機能の再編又は統合を行うことについて地域医療構想調整会議で合意を得た場合」とは具体的にどのような場合かが問われました。これに対し、構想区域において、複数の保険医療機関がそれぞれに小児科、産科又は産婦人科の標榜及び当該診療科に係る入院医療の提供を行っている場合であって、地域医療構想調整会議において保険医療機関間で医療機能の再編又は統合を行うことについて合意を得た結果、当該保険医療機関のうち現に急性期総合体制加算の届出を行っているもののいずれかが、当該診療科の標榜又は当該診療科に係る入院医療の提供を中止する場合を指すとされています。
対象は、小児科・産科・産婦人科の再編に限られます。示された範囲を見ると、対象となる診療科は小児科、産科又は産婦人科です。また、再編の前提として、構想区域内の複数の病院がそれぞれ当該診療科を標榜し、入院医療を提供していることが必要です。そのうえで、地域医療構想調整会議での合意という手続きを経ていることが条件となります。病院が独自の判断で診療科を休止するだけでは、この場合に当たりません。
改定前に得た合意も、対象に含まれます。同じく問8では、急性期総合体制加算の届出以前に総合入院体制加算又は急性期充実体制加算の届出を行っており、既に地域医療構想調整会議で合意を得た場合も、この場合に含むものとされています。令和8年度改定より前に再編の合意を得ていた病院も、改めて合意を取り直す必要はありません。
まずは、地域医療構想調整会議での合意の内容を記録で確認しましょう。合意の対象となった診療科、合意した病院、中止する標榜又は入院医療の内容がわかる議事録などの資料を整理します。そのうえで、自院の再編が小児科・産科・産婦人科に係るものか、構想区域内の複数病院の間での再編かを確認してください。合意の時期が改定前であっても、資料を保管しておくと、届出や適時調査の際の裏付けになります。
急性期総合体制加算の「合意を得た場合」とは、構想区域内で小児科・産科・産婦人科の入院医療を提供する複数の病院が、地域医療構想調整会議の合意に基づき、そのいずれかが標榜又は入院医療の提供を中止する場合です。改定前に得た合意も含まれます。まずは合意の内容を記録で確認してください。
♥ 0いいねをした人: いません令和8年3月31日時点で総合入院体制加算又は急性期充実体制加算を届け出ていた病院は、その後に両加算の間で届出を変更しても、共通の経過措置の適用を受けられます。令和8年度改定で、両加算は急性期総合体制加算に再編され、移行のための経過措置が設けられました。ところが、改定直後に届出を変更した場合に経過措置の対象から外れないかが判断しにくい状況です。本回答では、適用の条件と、みなされる基準・期限を整理します。
結論として、2点に整理できます。1つ目は適用の条件で、令和8年3月31日時点で総合入院体制加算又は急性期充実体制加算を届け出ていた病院が、その後、当該加算を辞退し、新たに総合入院体制加算又は急性期充実体制加算の届出を行った場合に限り、届出変更前後のいずれの加算を届け出ていた場合にも適用される経過措置について、要件を満たすものとみなします。2つ目は具体例で、総合入院体制加算3から急性期充実体制加算2に変更した場合は、3つの基準について経過措置を満たします。根拠は疑義解釈資料(その7)問6にあります。
3月31日時点で届け出ていた病院が変更した場合に限り、適用されます。疑義解釈資料(その7)問6では、令和8年4月又は5月に総合入院体制加算と急性期充実体制加算との間で届出を変更した場合に、両加算に共通する経過措置の適用を受けることができるかが問われました。これに対し、令和8年3月31日時点で総合入院体制加算又は急性期充実体制加算を届け出ていた病院が、その後、当該加算を辞退し、新たに総合入院体制加算又は急性期充実体制加算の届出を行った場合に限り、急性期総合体制加算の届出に係る経過措置のうち、従前に届出変更前後のいずれの加算を届け出ていた場合にも適用されるものについては、当該要件を満たすものとみなすとされています。届出を変更したことだけを理由に、経過措置から外れることはありません。
総合入院体制加算3から急性期充実体制加算2への変更では、3つの基準を満たします。同じく問6では具体例も示されています。令和8年3月に総合入院体制加算3を届け出ていた医療機関が、令和8年4月から急性期充実体制加算2に変更の届出を行った場合には、基本診療料施設基準通知の別添3第1の急性期総合体制加算に係る次の経過措置を満たします。1つ目は、1の(1)及び(10)のうち、それぞれ急性期総合体制加算5に係る基準で、令和8年9月30日までの間に限られます。2つ目は、6の(3)及び(4)に係る基準で、令和9年5月31日までの間に限られます。3つ目は、7の(19)に係る基準です。
基準ごとに経過措置の期限が異なる点に注意が必要です。具体例のとおり、満たすものとみなされる期間は基準ごとに異なります。令和8年9月30日までのもの、令和9年5月31日までのもの、期限の定めが示されていないものがあります。期限を過ぎた基準は、実際に満たしている必要があるため、それぞれの期限までに本来の要件を満たす準備を進めることが重要です。
まずは、自院の令和8年3月31日時点の届出と、その後の変更の経緯を整理しましょう。変更前後の加算に共通して適用される経過措置を確認し、どの基準がいつまで満たすものとみなされるかを一覧にします。そのうえで、期限の早い基準から順に、本来の要件を満たすための実績づくりや体制整備の計画を立ててください。期限を見落とすと、加算の区分を維持できなくなるおそれがあります。
令和8年3月31日時点で総合入院体制加算又は急性期充実体制加算を届け出ていた病院は、その後に両加算の間で届出を変更しても、届出変更前後のいずれにも適用される経過措置を満たすものとみなされます。ただし、基準ごとに期限が異なります。まずは経過措置の期限を一覧にして、準備を進めてください。
♥ 0いいねをした人: いません特定機能病院A・B・C入院基本料の区分は、医政局長通知に規定された特定機能病院の区分に対応しており、自院で要件を解釈して判断するものではありません。令和8年度改定で、特定機能病院入院基本料は3つの区分に再編されました。ところが、施設基準の文言が抽象的で、自院がどの区分に当たるかを判断しにくい状況です。本回答では、区分の対応関係と確認方法を整理します。
結論として、2点に整理できます。1つ目は区分の対応関係で、特定機能病院A入院基本料、B入院基本料及びC入院基本料に該当する特定機能病院は、それぞれ「特定機能病院に関する事項について」(令和8年4月24日医政発0424第9号:厚生労働省医政局長通知)に規定する「特定機能病院A」、「特定機能病院B」及び「その他の特定機能病院」です。2つ目は確認方法で、該当する病院は厚生労働省ウェブサイト「特定機能病院について」の一覧に示されています。根拠は疑義解釈資料(その7)問5にあります。
3つの区分は、医政局長通知の区分に対応します。疑義解釈資料(その7)問5では、特定機能病院A入院基本料の施設基準の「幅広い診療科を設置し、病院の種類に応じた地域における医療の確保のために必要な事項を行う特定機能病院であること」と、特定機能病院B入院基本料の施設基準の「厚生労働大臣の定める中長期目標を設定し、病院の種類に応じた地域における医療の確保のために必要な事項を行う特定機能病院であること」について、それぞれどの特定機能病院があてはまるのかが問われました。これに対し、特定機能病院A入院基本料、B入院基本料及びC入院基本料に該当する特定機能病院は、それぞれ医政局長通知に規定する「特定機能病院A」、「特定機能病院B」及び「その他の特定機能病院」であるとされています。
該当する病院は、厚生労働省ウェブサイトの一覧で確認できます。同じく問5では、該当する病院は、厚生労働省ウェブサイト「特定機能病院について」の「特定機能病院として承認を受けている医療機関一覧」に示されているとされています。つまり、「幅広い診療科」や「中長期目標」の文言を院内で解釈して判断する必要はありません。医療法上の特定機能病院としての区分が、そのまま診療報酬上の入院基本料の区分につながる仕組みです。
区分は医療法上の承認と連動するため、変更にも注意が必要です。入院基本料の区分が医政局長通知の区分に対応するということは、医療法上の区分が変われば、算定する入院基本料の区分にも影響します。区分の変更や一覧の更新があった場合には、施設基準の届出との整合を確認する必要があります。
まずは、厚生労働省ウェブサイトの「特定機能病院として承認を受けている医療機関一覧」で、自院の区分を確認しましょう。そのうえで、確認した区分と届け出ている入院基本料の区分が一致しているかを点検します。あわせて、医療法上の承認に関する担当部署と医事課の間で、区分の変更があった際に情報を共有する体制を整えてください。
特定機能病院A・B・C入院基本料は、医政局長通知に規定する「特定機能病院A」「特定機能病院B」「その他の特定機能病院」にそれぞれ対応します。該当する病院は厚生労働省ウェブサイトの一覧で確認できます。まずは一覧で自院の区分を確認し、届出との整合を点検してください。
♥ 0いいねをした人: いません緊急呼出し当番や当直医は、当該診療科の診療に支障をきたさない体制であれば、当番中・当直中に他科の診療を行えます。チーム制では、休日等に2名以上(医師5名未満の診療科は1名以上)の緊急呼出し当番を置くことが求められます。ところが、限られた人員で当番表を組む際に、他科の兼務や当直医による代替が認められるかが判断しにくい状況です。本回答では、2つの運用を整理します。
結論として、2点に整理できます。1つ目は他科の診療で、当該診療科の休日・時間外・深夜の診療に支障をきたさない体制であれば可能です。2つ目は当直医による代替で、緊急呼出し当番1名に代えて当該診療科に所属する当直医1名を置くことは可能です。ただし、その当直医についても休息時間に係る規定を満たす必要があります。根拠は疑義解釈資料(その7)問15及び問16にあります。
当該診療科の診療に支障がなければ、他科の診療を行えます。疑義解釈資料(その7)問15では、チーム制を導入していることで要件を満たしている場合に、当該診療科に所属している緊急呼出し当番又は当直医が、当番中又は当直中に他科の診療を行うことは可能かが問われました。これに対し、例えば当該診療科の当直医が他科の診療を行っている際に、当該診療科の患者に診療の必要が生じた場合に、もう1名の緊急呼出し当番が対応できる体制を確保するなど、当該診療科の休日、時間外又は深夜における診療に支障をきたさない体制である場合は、他科の診療を行うことは可能とされています。他科を兼務する場合は、当該診療科の患者に対応できる別の医師を確保しておくことが前提です。
緊急呼出し当番1名を、当直医1名で代えることができます。疑義解釈資料(その7)問16では、緊急呼出し当番1名に代わり、当該診療科に所属する当直医1名を置くことで施設基準を満たすことは可能かが問われました。これに対し、可能とされています。ただし、当該当直医についても、地域医療体制確保加算2にあっては基本診療料の施設基準通知の別添3第26の10の2(4)イ(ハ)に掲げる休息時間を、処置・手術の休日加算1、時間外加算1及び深夜加算1にあっては特掲診療料の施設基準通知の別添1第56の2の7(2)ウに掲げる休日又はエに掲げる休息時間に係る規定を、それぞれ満たす必要があります。
休息時間は、特定対象医師と同様に確保します。地域医療体制確保加算2の休息時間の規定では、夜勤時間帯に緊急呼出し当番を行う者について、医療法第123条第1項に規定する特定対象医師であるかどうかにかかわらず、特定対象医師について同条第1項及び第2項に規定されているものと同様の休息時間を確保することとされています。また、同条第3項に規定されているものと同様の休息時間を確保するよう配慮することとされています。当直医で代替する場合も、この休息時間の確保が条件です。
まずは、当番表で当該診療科の患者に対応できる医師が常に確保されているかを確認しましょう。他科の当直を兼ねる医師がいる時間帯には、もう1名の緊急呼出し当番が対応できるよう組み合わせます。当直医で緊急呼出し当番を代替する場合は、その医師の翌日の勤務を調整し、休息時間を確保できているかを勤務記録で確認してください。
緊急呼出し当番や当直医は、当該診療科の診療に支障をきたさない体制であれば他科の診療を行えます。緊急呼出し当番1名を当該診療科の当直医1名で代えることも可能ですが、その当直医も休息時間に係る規定を満たす必要があります。まずは当番表と勤務記録を確認してください。
♥ 0いいねをした人: いません特定診療科以外の診療科にも給与上の配慮を行えますが、同水準以上の配慮を行う診療科が全診療科の概ね2割を超えると、要件を満たさなくなります。地域医療体制確保加算2では、特定診療科の医師の給与体系に他の診療科とは異なる特別な配慮を行うことが求められます。ところが、他の診療科にも配慮した場合の扱いが判断しにくい状況です。本回答では、配慮の範囲を3つの観点から整理します。
結論として、3点に整理できます。1つ目は4診療科以外への配慮で、特定診療科への配慮の水準が上回る場合は差し支えありません。ただし、同水準以上の配慮を行う診療科が全診療科の概ね2割を超えると、特定診療科への配慮は「特別な配慮」に該当しなくなります。2つ目は非常勤医師で、常勤医師には特別な配慮が必要であり、非常勤医師にも同様の配慮を行うことが望ましいとされます。3つ目は届け出なかった4つ目の診療科で、同様の配慮を実施していても差し支えありません。根拠は疑義解釈資料(その7)問14、(その4)問13及び(その2)問17にあります。
特定診療科への配慮の水準が上回れば、他科への配慮は差し支えありません。疑義解釈資料(その7)問14では、特定診療科に加え、4診療科以外の診療科についても医師の給与体系について特別な配慮を実施してよいかが問われました。これに対し、各地域や病院における医師の確保の必要性等を踏まえ、4診療科以外の診療科を対象に、特定診療科とは異なる配慮を行うことについては、特定診療科を対象とした特別な配慮の水準の方が上回る場合には差し支えないとされています。
同水準以上の配慮が全診療科の概ね2割を超えると、要件を満たしません。同じく問14では、4診療科以外を対象に、4診療科と同水準又はそれ以上の「特別な配慮」を行うことについて、その対象となる診療科の数が当該医療機関における全診療科の概ね2割を超える場合には、特定診療科を対象とした特別な配慮が「他の診療科の医師とは異なる特別な配慮」には該当しないものとするとされています。他科への配慮を広げすぎると、特定診療科への配慮が特別なものと評価されなくなる仕組みです。
常勤医師は必須、非常勤医師は望ましいとされています。疑義解釈資料(その4)問13では、特別な配慮の対象に非常勤医師も含まれるかが問われました。これに対し、特定診療科の常勤医師については他の診療科の医師とは異なる特別な配慮を行っている必要があり、当該特定診療科の非常勤医師についても同様の配慮を行っていることが望ましいとされています。また、疑義解釈資料(その2)問17では、特定診療科は3つ以内で届け出る必要があるものの、届出を行っていない4つ目の診療科についても、勤務環境・処遇改善等について同様の配慮を実施していても差し支えないとされています。
まずは、診療科ごとの配慮の内容と水準を一覧にしましょう。特定診療科、届け出なかった4診療科の残り、それ以外の診療科に分け、配慮の水準を比較します。4診療科以外で特定診療科と同水準以上の配慮を行う診療科が、全診療科の概ね2割を超えていないかを確認してください。あわせて、特定診療科の常勤医師に対する配慮が確実に行われているか、非常勤医師にも同様の配慮が及んでいるかを点検しましょう。
地域医療体制確保加算2では、特定診療科への配慮の水準が上回る限り、他の診療科への配慮も差し支えありません。ただし、4診療科以外で同水準以上の配慮を行う診療科が全診療科の概ね2割を超えると要件を満たしません。常勤医師への配慮は必須、非常勤医師は望ましいとされています。
♥ 0いいねをした人: いません入院期間が通算される再入院であっても、自宅等へ移行した者として計上できるケースが2つあります。精神科急性期医師配置加算1から3まで及び精神科急性期治療病棟入院料では、自宅等へ移行した者の割合が施設基準の判定に用いられます。ところが、3月以内に再入院した患者をすべて除外すべきかが判断しにくい状況です。本回答では、計上できる2つのケースを整理します。
結論として、2点に整理できます。1つ目は身体合併症の再発等による再入院で、身体合併症の治癒に伴い退院した後に、新たな身体合併症への罹患又は身体合併症の再発により再入院した場合は、再入院した日が新たな入院日となるため、移行した者として計上できます。2つ目は在宅生活の継続で、精神症状が改善して退院後、2月以上自宅等における生活を継続できた場合には、入院期間が通算される場合であっても、移行した者として計上できます。根拠は疑義解釈資料(その7)問13にあります。
身体合併症の再発等による再入院は、新たな入院として計上できます。疑義解釈資料(その7)問13では、精神疾患を有する者が身体合併症を生じて入院し、身体合併症が治癒又は治癒に近い状態までになって退院した後、身体疾患が再発して再度同じ保険医療機関に入院した場合の扱いが問われました。これに対し、精神疾患と身体合併症の合併により入院し、身体合併症の治癒に伴い退院した後に、新たな身体合併症への罹患又は身体合併症の再発により再入院した場合については、通則7の(2)のアに従い、再入院した日が新たな入院日となるため、自宅等へ移行した者として計上して差し支えないとされています。
2月以上在宅生活を継続できた場合は、通算されても計上できます。同じく問13では、精神疾患が治癒しないものの症状が改善して退院し、実際に一定期間自宅等で生活できた場合であっても、3月以内に再入院した場合は計上できないのかが問われました。これに対し、精神症状が改善して退院後、2月以上自宅等における生活を継続できた場合には、通則7の(2)の規定により入院期間が通算される場合であっても、自宅等へ移行した者として計上することができるとされています。判断の目安は、退院後に自宅等で生活を継続できた期間が2月以上かどうかです。
2つのケースは、根拠が異なります。1つ目のケースは、再入院日が新たな入院日となるため、そもそも入院期間が通算されないという考え方です。2つ目のケースは、入院期間が通算される場合であっても、在宅生活の継続という実態を評価して計上を認める考え方です。どちらに当たるかによって、確認すべき事項が異なります。
まずは、3月以内に再入院した患者について、再入院の理由と退院後の生活期間を確認しましょう。身体合併症の再発や新たな罹患による再入院か、精神症状による再入院かを区別します。精神症状による再入院の場合は、退院から再入院までに自宅等で2月以上生活を継続できたかを確認してください。退院後の生活状況を地域の支援者から把握し、記録に残しておくと、計上の根拠を示せます。
自宅等へ移行した者の割合では、身体合併症の再発や新たな罹患による再入院は新たな入院日として計上でき、精神症状が改善して退院後2月以上自宅等で生活を継続できた場合は、入院期間が通算されても計上できます。まずは再入院の理由と退院後の生活期間を確認してください。
♥ 0いいねをした人: いませんご質問ありがとうございます。令和8年度診療報酬改定で、嚥下調整食が特別食加算の対象に新たに加わりました。この新しい評価について、事務長から導入の検証を任され、施設基準の読み方と採算の両面で判断に迷われているのですね。本回答では、通知と疑義解釈の根拠に沿って4つのご質問に答え、事務長へそのまま報告できる判断材料を整理します。
結論として、ST不在を理由に直ちに算定不可とはなりませんが、貴院の場合は「栄養量の引き上げ」と「責任者の研修修了」が算定の前提になります。第一に、STの配置を必須とする明文の規定はありません。第二に、カンファレンス等の開催頻度に定めはなく、院内で頻度を決めて記録を残すことが重要です。第三に、検食は医師・管理栄養士・栄養士のいずれか1名が毎日1食行えば足ります。第四に、常食と同等の栄養量を確保できていない嚥下調整食は算定できないため、軟菜食エネルギーのままでは加算の対象になりません。
1. ST不在時の算定について
STの配置は、通知上も疑義解釈上も、必須要件として明記されていません。ただし、通知にSTが職種として例示されているため、不在時の取扱いは事前に確認しておくべき論点です。
通知も疑義解釈も、STを「例示」として挙げている
STの位置づけは、施設基準の通知(保医発0305第17号 別添2(5)③)で確認できます。この規定は、試食会やカンファレンスの参加者を「嚥下調整食に関わる管理栄養士、言語聴覚士、調理師等」と定めています。末尾の「等」は、列挙した職種が例示であることを示します。一方、ミールラウンドを定めた留意事項通知(保医発0305第16号 3(2)③)は「多職種による」とだけ定め、職種を指定していません。さらに、疑義解釈(その1)問46も、対象患者の評価を「医師、看護師、言語聴覚士、管理栄養士等の多職種」で行うとしており、STを例示の一つとして扱っています。
ST以外の職種で多職種体制を組む
ST不在の病院では、ST以外の職種で多職種体制を組むことが現実的な選択肢です。たとえば、医師、看護師、歯科医師、歯科衛生士、作業療法士などが候補になります。精神科病院であれば、病棟で日々の食事介助を担う看護師の参加が、摂取状況の評価に特に役立ちます。なお、疑義解釈(その1)問46により、対象患者の判定に内視鏡下嚥下機能評価(VE)や嚥下造影(VF)は必須ではないと示されています。VE・VFの設備がない病院でも、多職種の評価と医師の食事箋で対象患者を決められます。
真のハードルは責任者の研修修了
STの有無よりも重いハードルは、嚥下調整食に係る責任者の要件です。施設基準(別添2(5)④)は、責任者を「実習を伴う適切な研修を修了した当該保険医療機関の管理栄養士」と定めています。この研修は、疑義解釈(その2)で、摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士に係る研修か、実習5時間以上を含む10時間以上の研修に限られると示されました。後者の具体例として、疑義解釈(その5)は、日本栄養士会主催の「特別食加算(嚥下調整食)に係る研修会」と、日本健康・栄養システム学会主催の研修を挙げています。また、令和7年度までに調理師等向けの嚥下調整食研修を修了した管理栄養士は、当面の間は責任者要件を満たすとされています(疑義解釈(その7)問25)。
まずは、ST不在時の取扱いについて、管轄の地方厚生(支)局へ事前に照会し、回答を記録しておきましょう。あわせて、責任者候補の管理栄養士が受講できる研修の日程を調べ、受講計画を立ててください。
2. 定期的なカンファレンスの開催目安
カンファレンスや試食会の開催頻度は、通知にも疑義解釈にも具体的な定めがありません。そのため、院内で頻度を明文化し、実施記録を確実に残すことが実務上のポイントになります。
「定期的」が求められる会議は2種類ある
「定期的」の要件は、性質の異なる2つの会議に課されています。1つ目は、施設基準(別添2(5)③)の試食会・カンファレンスです。この会議は、物性・盛り付け・味・香り・温度・栄養量を総合的に評価し、嚥下調整食そのものの質を維持する場です。2つ目は、留意事項通知(3(2)③)のミールラウンドです。この会議は、対象患者ごとに必要性や摂取量を確認し、食事内容が患者に合っているかを判断する場です。
実務上の目安は会議の目的から決める
開催頻度の目安は、それぞれの会議の目的から逆算して決めるのが妥当です。以下は通知の基準ではなく、事務長としての私見です。試食会・カンファレンスは、献立や物性の見直しが目的なので、月1回程度を下限の目安とします。ミールラウンドは、患者の状態変化を捉えることが目的なので、週1回程度を基本とし、病棟数や対象患者数に応じて調整します。ミールラウンドで常食が適していると判断した場合は、速やかに食事を変更する必要がある点にも注意してください。
まずは、2つの会議の頻度・参加職種・記録様式を院内規程に定めましょう。議事録やミールラウンドの記録は、適時調査で体制を説明する際の根拠になります。
3. 毎日の検食の運用について
検食は、医師と管理栄養士の両名で行う必要はありません。また、提供しているすべての嚥下調整食を毎日確認することまでは、通知上求められていません。
「又は」は、いずれか1名で足りるという意味
検食の実施者は、施設基準(別添2(5)②)で「医師、管理栄養士又は栄養士による検食が毎日1食は行われ」と定められています。「又は」とあるため、3職種のいずれか1名が実施すれば要件を満たします。検食では、食形態・見た目・味が適しているかを確認し、その所見を検食簿に記入します。
既存の検食に組み込み、コードをローテーションする
検食の負担は、既存の運用に組み込むことで抑えられます。入院時食事療養(Ⅰ)の届出医療機関では、すでに毎食の検食が行われているはずです(留意事項通知2(1)①)。この毎食の検食のうち1食に嚥下調整食を加え、検食簿に嚥下調整食の所見欄を設ける方法が効率的です。確認するコードは、日ごとにローテーションし、一定期間ですべてのコードを網羅すると、質の管理として説明しやすくなります。
検食とは別に「提供前の目視確認」が必要
検食と混同しやすい要件として、提供前の目視確認があります。留意事項通知(3(2)②)は、提供前に目視等で多量の離水や食形態の変化がないかを確認するよう求めています。この確認は、1日1食の検食とは別に、提供のたびに行うものです。委託先の盛り付け工程に、確認手順として組み込んでおきましょう。
まずは、検食簿の様式に嚥下調整食の所見欄を追加しましょう。あわせて、コードのローテーション表と、提供前確認のチェック手順を作成してください。
4. 栄養量確保・委託費とのバランスについて
常食と同等の栄養量の確保は、配慮事項ではなく算定の前提条件です。そのため、経営層への報告では、まず栄養量を引き上げる方法とコストを示し、そのうえで加算収入と比較する順序で整理してください。
常食と同等の栄養量がなければ算定できない
栄養量の要件は、疑義解釈(その1)問48で明確に示されています。この問は、患者に必要な栄養量が1食の献立として常食と同等に確保できていない嚥下調整食は算定できないと答えています。貴院の嚥下調整食は軟菜食エネルギーで提供しているため、現状のままでは加算の対象になりません。施設基準の一覧(別添2(5)①)にも、コードごとの目安栄養量を示す必要があります。まずは、常食との栄養量の差を、コードごとに数値で把握しましょう。
収入は「1食76円×算定できる食数」で見積もる
加算収入は、1食76円(1日3食まで)に算定対象の食数を掛けて見積もります。たとえば、対象患者が20名で毎日3食を算定できれば、20名×3食×30日×76円で、月約13.7万円になります。ただし、算定対象の食数は、現在の嚥下調整食の提供数をそのまま使うと過大になります。通知(留意事項3(2)①)は、単にピューレ・ペースト状にしたもの、常食を刻んだだけのもの、刻みにとろみをかけただけのもの、主食のみを嚥下調整食とした場合を対象外としているからです。要件を満たす食数だけを数えましょう。
コストは4項目に分けて整理する
体制コストは、次の4項目に分けると経営層が比較しやすくなります。
- 栄養量の引き上げ費:常食と同等の栄養量にするための献立改定と食材費の増額分
- 委託費:盛り付け・温度・離水確認など、品質向上に伴う委託管理費の増額分
- 研修費:責任者の研修受講料、受講中の勤務調整
- 人件費:ミールラウンド、試食会・カンファレンス、検食に要する各職種の時間
コストは「市販品」「計器不要」「仕様書」で抑える
栄養量の確保と委託費の抑制には、3つの工夫が有効です。1つ目は、市販品の活用です。通知(留意事項3(2)①ただし書き)は、安全な食形態で常食と同等の要件を満たしていれば、市販品の使用を認めています。高エネルギー・高たんぱくの市販品を組み合わせれば、栄養量を効率よく引き上げられます。2つ目は、測定機器への投資が不要な点です。疑義解釈(その1)により、テクスチャーを計器で測定する必要まではなく、責任者が品質管理を行えばよいとされています。3つ目は、委託仕様書への品質要件の明記です。盛り付け、温度、離水確認などの求める水準を具体的に書けば、見積もりの根拠が明確になり、委託会社との交渉もしやすくなります。なお、第三者に委託しても、食事療養の最終的責任は医療機関にあります(別添2(2))。
特別料金は嚥下調整食とは切り分けて検討する
特別料金の徴収は、嚥下調整食の加算とは切り離して検討すべきです。嚥下調整食は、医師の食事箋に基づいて提供する療養上必要な食事です。これに対し、特別メニューの食事は、患者の自由な選択と同意に基づき提供するものです(留意事項6(1))。そのため、療養上必要な嚥下調整食そのものに追加料金を上乗せする設計は、制度の趣旨になじまないと私は考えます。特別料金の候補としては、今回の改定で明確化された行事食やハラール食などの宗教配慮食、基本メニュー以外を選べる選択メニューが適しています。選択メニューの料金は、従来の1食17円の標準額が削除され、医療機関が社会的に妥当な額を設定できるようになりました。ただし、患者への事前説明と同意、療養上支障がないことについての主治医の確認、病棟内での掲示、原則としてウェブサイトへの掲載が必要です(留意事項6・7)。
数字に表れない効果も報告に添える
採算表に加えて、数字に表れにくい効果も報告に添えると、経営層の判断材料が厚くなります。適切な嚥下調整食の提供は、誤嚥性肺炎の予防、栄養状態の改善、経口摂取の維持につながると期待されています。精神科病院は入院が長期化しやすく、患者の高齢化に伴って嚥下機能の低下も増えています。誤嚥性肺炎による転院や治療の負担を減らせれば、病院全体の運営にも好影響があります。
まずは、コードごとの常食との栄養量の差と、要件を満たせる見込みの食数を数えましょう。そのうえで、4項目のコストと加算収入を並べた試算表を作ってください。届出にあたっては、届出書の添付書類に嚥下調整食に係る責任者の氏名欄があり、届出前1か月間の実績も必要です。研修修了から届出までのスケジュールも、報告書に含めておくと事務長が判断しやすくなります。
まとめ
嚥下調整食の特別食加算は、ST不在でも直ちに算定不可とはなりませんが、貴院では栄養量の引き上げと責任者の研修修了が前提になります。第一に、STの配置は必須と明記されておらず、ST以外の職種で多職種体制を組めます。ただし、不在時の取扱いは地方厚生(支)局で確認しておきましょう。第二に、カンファレンス等の頻度は院内で定め、記録を残すことが重要です。第三に、検食はいずれか1名が毎日1食行えば足り、既存の検食に組み込めます。第四に、常食と同等の栄養量がなければ算定できないため、軟菜食エネルギーからの引き上げが最初の課題です。この順序で整理すれば、事務長へ「導入できるか、何が足りないか、いくらかかるか」を明確に報告できるはずです。
改定内容の全体像は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【令和8年度診療報酬改定】入院時の食事療養に係る見直し|嚥下調整食の新評価と特別料金の柔軟化♥ 0いいねをした人: いません -
投稿者投稿