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急性期病棟の医事課担当者
ゲスト当院(急性期一般入院料)に入院中の患者が、当院では実施できない専門的な診療を受けるため、他の医療機関を受診するケースが月に数件発生しています。この場合、入院料等通則5に基づき当院の入院料が減算されるとともに、受診日の医学管理等、在宅医療、投薬、注射、リハビリテーション等に係る費用は算定できないと理解しています。
ただし、医学管理等のうち「診療情報提供料」だけは例外として算定可能と通則に明記されています。診療情報提供料には現在3つの区分があるため、現場で解釈に迷う状況が生じています。「B009」診療情報提供料(Ⅰ)が含まれることは確実だと考えていますが、「B010」診療情報提供料(Ⅱ)や、令和4年度改定で新設された「B011」連携強化診療情報提供料も例外に含まれるのか判断がつきません。
レセプト返戻や指導監査での指摘を避けるため、通則5(2)が指す「診療情報提供料」の範囲を明確に教えてください。
♥ 0いいねをした人: いません結論として、入院料等通則5(2)の「診療情報提供料」には、B009・B010・B011の3区分すべてが含まれます。つまり、入院患者が他の医療機関で専門的な診療を受けた日でも、これら3区分の診療情報提供料は当院で算定可能です。本回答では、疑義解釈資料(その2)問 22 の根拠を確認し、現場で迷わないレセプト処理の手順までお示しします。
本論点のポイントは3つあります。第1に、例外として算定可能な「診療情報提供料」はB009・B010・B011の3区分です。第2に、この取扱いの根拠は厚生労働省の疑義解釈資料(その2)問 22 で明示されています。第3に、レセプトでは他医療機関受診の事実と算定する診療情報提供料の対応関係を明確に記載する必要があります。
例外として算定可能な3区分の整理
入院料等通則5(2)の「診療情報提供料」には、B009・B010・B011の3区分すべてが含まれます。疑義解釈資料(その2)問 22 において、厚生労働省は「B009」診療情報提供料(Ⅰ)、「B010」診療情報提供料(Ⅱ)、「B011」連携強化診療情報提供料の3区分を明示しています。したがって、貴院でよく使うB009だけでなく、B010とB011も他医療機関受診日に算定可能です。
B009診療情報提供料(Ⅰ)は、他の医療機関等への文書による情報提供で算定する区分です。入院患者を他院に紹介する場面で最も使用頻度が高く、貴院でも日常的に算定されている区分と思います。
B010診療情報提供料(Ⅱ)は、患者の希望に基づく他の医療機関のセカンドオピニオンを目的とした情報提供で算定する区分です。患者の意思決定支援の場面で活用される区分であり、入院中であっても算定機会が生じます。
B011連携強化診療情報提供料は、地域の医療機関との継続的な連携体制の中で、より詳細な情報提供を行った場合に算定する区分です。在宅療養支援病院や紹介受診重点医療機関等の施設要件を満たした医療機関で算定可能であり、令和4年度改定で新設されました。
取扱いの根拠条文と通則の構造
本取扱いの根拠は、令和8年度改定の疑義解釈資料(その2)問 22 にあります。質問は「診療情報提供料」の具体的範囲を問うもので、回答ではB009・B010・B011の3区分を指すと明示されました。この回答により、現場の解釈の揺れが解消されています。
通則5(2)の構造を整理すると、他医療機関受診日に算定不可とされる費用には除外規定が組み込まれています。算定不可の対象は、医学管理等、在宅医療、投薬、注射、リハビリテーションの5領域です。このうち医学管理等から「診療情報提供料」が、リハビリテーションから「言語聴覚療法に係る疾患別リハビリテーション料」が、それぞれ除外されています。
この除外規定の趣旨は、医療機関間の情報連携を阻害しないためと考えられます。他医療機関受診は患者により良い医療を提供するための仕組みであり、その円滑な実施には診療情報提供料による情報共有が不可欠です。診療情報提供料の算定を認めることで、医療機関間の連携を診療報酬上も後押しする構造となっています。
現場で進めていただきたい具体的アクション
まずは医事課内で算定ルールの整備を進めてください。整備すべき項目は3つあります。1つ目は他医療機関受診時の算定可能項目チェックリストの作成、2つ目はレセプト摘要欄への記載ルールの明確化、3つ目はB010・B011を活用するケースの院内周知です。
レセプトでは摘要欄の記載が重要です。他医療機関受診のあった日に診療情報提供料を算定する場合、受診日と算定の対応関係を摘要欄に明記してください。記載例としては「●月●日他医療機関受診あり、同日B009診療情報提供料(Ⅰ)算定(紹介先:〇〇病院)」のように、日付・受診の事実・算定区分・宛先を記録します。この記載があれば、返戻リスクを大幅に低減できます。
最後に、B011連携強化診療情報提供料の活用余地を院内で共有してください。同区分は施設基準を満たせば算定可能ですが、算定実績が伸びない医療機関も多く見受けられます。地域連携室と医事課が連携し、紹介状作成時に算定可能な区分を主治医に確認できる仕組みを整えれば、適正な算定につながります。岡も同じ立場で運用設計を進めていますので、迷うケースがあればご相談ください。
以上の通り、入院料等通則5(2)の「診療情報提供料」はB009・B010・B011の3区分すべてを指します。他医療機関受診日でも当該3区分は算定可能であり、レセプト摘要欄への明確な記載と院内ルールの整備により、適正な算定と返戻リスクの回避を両立できます。
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