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回復期病棟の理学療法士
ゲスト回復期リハビリテーション病棟で理学療法士をしている者です。令和8年度の診療報酬改定で、早期リハビリテーション加算の起算日と算定期間が変更になりましたが、改定をまたいで入院している患者の取り扱いに頭を抱えています。
具体的には、5月31日以前に入院し、すでに早期リハビリテーション加算を算定している患者がいます。6月1日以降は、起算日や算定可能日数をどう考えればよいでしょうか。
たとえば、5月29日に入院して5月31日から心大血管疾患リハビリテーション料と早期リハビリテーション加算の算定を開始した患者の場合、6月1日以降も引き続き加算を算定できますか。また、入院日は5月でも、6月1日時点で早期リハビリテーション加算をまだ算定していない患者は、改定前と改定後のどちらの基準で起算日を決めればよいのでしょうか。
医事課からも問い合わせが続いていて、現場で混乱しています。算定漏れや返戻を防ぐためにも、整理して教えていただけると助かります。
♥ 0いいねをした人: いません令和8年5月31日以前に早期リハビリテーション加算を算定済みの患者は、改定後も起算日を変更せず、改定前の起算日から14日間が算定可能期間となります。一方、6月1日時点でまだ加算を算定していない患者については、改定後の基準により入院日を起算日として算定します。今回の改定では算定期間が「起算日から14日間」に統一されたため、6月1日時点ですでに15日目以降に到達している患者は、加算を算定できません。
結論として、判断のポイントは3つあります。1つ目は「6月1日時点で加算算定中か否か」、2つ目は「算定中の場合、起算日から14日以内か否か」、3つ目は「未算定の場合、改定後基準で入院日を起算日とする」ことです。本記事では厚生労働省の疑義解釈資料(その2)問70を根拠に、3パターンの具体例を整理してお伝えします。
パターン1:5月中に算定開始、6月1日時点で14日以内の場合
このパターンでは、改定前の起算日を引き継ぎ、6月1日以降も14日目まで加算を算定できます。改定前後で起算日のルールが異なっていても、すでに算定を開始している患者は、改定前の起算日が優先されます。
具体例で確認しましょう。5月29日に入院し、5月31日から心大血管疾患リハビリテーションと早期リハビリテーション加算の算定を開始した患者のケースです。この場合、改定前の基準である「急性増悪を生じた日から7日目」と「治療開始日」を比較し、早いほうの5月27日が起算日となります。5月31日までは改定前の早期リハビリテーション加算25点を算定できます。
6月1日以降も、起算日は5月27日のまま変更しません。6月1日から6月9日(起算日から14日目)までは、改定後の早期リハビリテーション加算「4日目以降14日以内」として、1単位につき25点を算定できます。起算日を改定後の基準で再設定しない点が、実務での重要なポイントです。
パターン2:5月中に算定開始、6月1日時点で15日目以降の場合
このパターンでは、6月1日以降は早期リハビリテーション加算を算定できません。改定後の算定期間が「起算日から14日間」に短縮されたため、すでに14日を超えている患者は対象外となります。
具体例で確認しましょう。5月12日に入院して5月14日から算定を開始した患者のケースです。改定前の基準で起算日を計算すると、急性増悪を生じた日から7日目と治療開始日を比較し、早いほうの5月10日が起算日となります。5月31日までは改定前の早期リハビリテーション加算25点を算定できます。
しかし6月1日時点では、起算日5月10日からすでに23日目です。改定後の算定可能期間である14日間を超えているため、6月1日以降は早期リハビリテーション加算を算定できません。算定漏れを防ぐためにも、対象患者の起算日と経過日数を事前にリストアップしておきましょう。
パターン3:6月1日時点で未算定の場合
このパターンでは、改定後の基準により入院日を起算日として算定します。6月1日時点で加算をまだ算定していない患者は、改定前の経過に関係なく、新しいルールが適用されます。
具体例で確認しましょう。5月31日に入院し、6月2日から心大血管疾患リハビリテーションと早期リハビリテーション加算の算定を開始した患者のケースです。改定後の基準では、入院日である5月31日が起算日となります。疾患別リハビリテーションを開始した6月2日から、起算日の14日目にあたる6月13日までが算定可能期間です。
点数は段階的に変わります。6月2日は「1日目から3日目まで」に該当するため1単位につき60点、6月3日から6月13日は「4日目以降14日以内」に該当するため1単位につき25点を算定します。改定後は初期の点数が手厚くなっている点も、現場で押さえておきたいポイントです。
実務で押さえたい確認ポイント
レセプト返戻を防ぐためには、対象患者の3つの情報を事前に整理することが重要です。具体的には「入院日」「早期リハビリテーション加算の算定開始日」「改定前基準での起算日」を一覧化し、6月1日時点での経過日数を確認します。
まずは、5月31日以前に入院した患者のリストを医事課と共有してください。次に、リハビリテーション部門と連携して、各患者の起算日と6月1日時点の経過日数を確認しましょう。最後に、6月1日以降の算定可否を3パターンで分類し、レセプト担当者に申し送りを行ってください。
廃用症候群リハビリテーション料を算定する患者についても、同様の確認が必要です。疑義解釈資料(その1)問40の補足では、早期リハビリテーション加算の算定可能期間は「廃用症候群リハビリテーション料の算定開始日によらず、入院日から14日間」とされています。入院前の安静期間で要件を満たした場合、入院初日から廃用症候群リハを算定できますが、加算期間は入院日起算となる点に留意してください。
まとめ
早期リハビリテーション加算の経過措置は、6月1日時点の算定状況によって3パターンに分かれます。算定済みで14日以内なら改定前の起算日を継続、算定済みで15日目以降なら6月1日以降は算定不可、未算定なら改定後基準で入院日を起算日とします。対象患者のリスト化と、医事課・リハビリ部門・レセプト担当者の三者連携が、算定漏れと返戻を防ぐ最大のポイントです。
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