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急性期病院の医事課主任
ゲストお世話になっております。当院は急性期一般入院料1を算定する300床規模の総合病院で、地域医療体制確保加算2の届出を検討しています。
困っているのは、当院の消化器外科の組織体制についてです。当院の消化器外科は「上部消化管外科」「下部消化管外科」「肝胆膵外科」の3診療科に細分化されています。
それぞれを別々の特定診療科として扱うべきでしょうか。それとも、3診療科をまとめて1つの「消化器外科」として特定できるのでしょうか。また、3診療科を1つにまとめる場合、施設基準2(3)に規定する交代勤務制又はチーム制の要件は、3診療科全体で満たしていれば良いという解釈で合っていますか。
届出の準備を進めるうえで判断の分かれ目になりますので、具体的な根拠とあわせて教えていただけると助かります。
♥ 0いいねをした人: いません結論として、3診療科を1つの「消化器外科」として特定できます。ただし、各診療科が消化器に係る外科的治療を主として行っており、原則として消化器外科以外の診療を実施していないことが前提です。施設基準2(3)及び(4)の交代勤務制又はチーム制の要件は、消化器外科全体として満たしていれば差し支えありません。ただし、実態として各診療科が独立した勤務体制を取っている場合には、それぞれの診療科で要件を満たす必要があります。
本回答では、3診療科を1つに統合できる前提条件、施設基準2(3)及び(4)の判定方法、現場での具体的な確認手順の3点を解説します。届出準備を進めるうえで、勤務体制の実態確認が判断の分かれ目となります。疑義解釈資料(その4)の問11及び問12が直接の根拠です。
1. 3診療科を1つに統合できる前提条件
3診療科を1つの消化器外科として特定するには、各診療科が消化器の外科的治療を主として行っていることが前提です。疑義解釈資料(その4)の問11がこの判断基準を明確に示しています。
問11は、「いずれの診療科においても、消化器に係る手術等の外科的治療を主として行っており、原則として消化器外科以外の診療科の診療を実施していない場合には、複数の診療科を合わせて1つの消化器外科として特定して差し支えない」と回答しています。つまり、診療内容の同質性が統合の判断基準です。
診療内容の同質性は、疑義解釈資料(その2)の問15で示された消化器外科の定義とも整合します。問15は、消化器外科を「消化器に係る手術等の外科的治療を主として行っており、原則として当該特定診療科以外の診療科の診療を実施していないこと」と定義しています。希少な部位の手術を併せて担当している場合でも、当該分野の手術が全体の1割未満であれば差し支えないとされています。
2. 施設基準2(3)及び(4)の判定方法
施設基準2(3)及び(4)は、消化器外科全体として満たしていれば差し支えありません。ただし、実態として各診療科が独立した勤務体制を取っている場合には、それぞれの診療科で交代勤務制又はチーム制の要件を満たす必要があります。
この判定方法は、疑義解釈資料(その4)の問12で明確化されています。問12は、「2(3)及び(4)について、消化器外科全体として施設基準を満たしていれば差し支えないが、実態として、各診療科で独立した勤務体制を取っている場合には、それぞれの診療科で交代勤務制又はチーム制の要件を満たす必要がある」と回答しています。
独立した勤務体制とは、各診療科が別々に当直やオンコール体制を組み、相互に応援しない運用を指します。一方、3診療科の医師が合同で当直やチーム制を組んでいるなら、消化器外科全体として要件を判定できます。判定の分かれ目は「実態」であり、組織図上の区分ではない点に注意が必要です。
3. 現場での具体的な確認手順
まずは、3診療科の勤務体制の実態を確認しましょう。独立しているか統合されているかで、届出の組み立てが変わります。
具体的な確認項目は以下の3点です。第一に、3診療科の医師が合同で交代勤務制又はチーム制を組んでいるか否かを、勤務表で確認します。第二に、3診療科の医師が消化器外科以外の診療を実施していないかを、直近の診療実績で確認します。第三に、特定診療科に係る研修を修了した看護職員が病棟業務に携わっているかを、看護部に確認します。
確認結果に応じて、届出方針を決定してください。3診療科が合同で勤務体制を組んでいるなら、消化器外科全体での届出を準備します。独立した勤務体制であるなら、各診療科でそれぞれ要件を満たす届出を準備してください。なお届出様式の特定診療科の記載欄には、3診療科を統合する場合でも、各診療科の診療内容、所属医師、専門医資格を記載する必要がある点に留意しましょう。
結論
3診療科を1つの「消化器外科」として特定できるかは、各診療科が消化器の外科的治療を主に担当し、消化器外科以外の診療を実施していないことが前提条件です。施設基準2(3)及び(4)は、消化器外科全体として満たしていれば差し支えありませんが、独立した勤務体制を取っているなら各診療科で要件を満たす必要があります。届出準備を進めるうえで、まずは勤務体制の実態確認から着手しましょう。
最後にひとつ補足します。届出後の運用変更で、勤務体制が分離する可能性もあります。届出時の前提が崩れた場合に備えて、判定根拠を文書で残しておくと、将来の指導監査でも安心して説明できます。現場の負担を増やさず、堅実な届出を進めていきましょう。
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