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令和6年開業クリニックの事務担当
ゲストお世話になっております。令和6年に開業したクリニックで、事務を担当している者です。
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)の注5など、継続的な賃上げの取組に係る施設基準について、当院が届け出られるのかどうか、整理がつかず困っています。
この施設基準では、令和6年3月時点の基本給等総額と比較する必要があると理解しています。ところが当院は令和6年4月以降に開業しており、これまでベースアップ評価料(Ⅰ)も届け出ていません。そうすると、令和6年3月時点の基本給等総額そのものが存在せず、比較のしようがありません。
比較ができない以上、うちのような開業院は、継続的な賃上げの取組に係る施設基準の届出は、そもそもできないのでしょうか。それとも、令和6年3月時点の代わりに、開業時点の給与体系と比較するなど、何か別の方法が認められているのでしょうか。
「令和6年3月時点との比較ができなくても、開業時点の基本給等総額と比較して水準を満たせば届出できる」という解釈で合っていますか。ご教示いただけますと幸いです。
♥ 0いいねをした人: いません令和6年開業のクリニックでの事務、おつかれさまです。比較の基準となる令和6年3月時点が存在しないと、自院は届出の対象外なのかと不安になられるのは当然です。結論から申し上げると、ご質問者様の解釈で合っています。令和6年3月時点との比較ができなくても、継続的な賃上げの取組に係る施設基準の届出はできます。開業時点の給与体系に基づく基本給等総額と、算定する月時点の基本給等総額とを比較し、水準を満たせばよいのです。この回答では、比較ができない場合の代替の方法を整理します。
ポイントは3つです。第一に、令和6年3月時点との比較ができなくても、届出は可能です。第二に、その場合は、開業時点の給与体系に基づく基本給等総額を比較の起点にします。第三に、開業時点と算定する月時点とを比較し、水準を満たせば届出できます。以下、順に解説します。
1. 令和6年3月時点との比較ができなくても届出は可能
令和6年3月時点との比較ができない場合でも、継続的な賃上げの取組に係る施設基準の届出はできます。疑義解釈資料(その5)問5は、この点を示しています。同問は、令和6年4月以降令和8年5月以前に開業し、ベースアップ評価料(Ⅰ)を届け出ていない医療機関等について、令和6年3月時点の基本給等総額と比較を行うことができないが、届出を行うことはできないのか、という問いを扱っています。これに対し、一定の方法によれば届出を行うことができる、と回答しています。つまり、令和6年3月時点が存在しないこと自体は、届出を諦める理由にはならない、ということです。
2. その場合は開業時点の給与体系に基づく基本給等総額を起点にする
令和6年3月時点が使えない場合は、開業時点の給与体系を比較の起点にします。問5は、比較の起点となる代替の基準を示しています。具体的には、令和6年3月時点ではなく、開業時点における給与体系に基づく基本給等総額を用いる、とされています。つまり、自院に存在しない過去の時点を無理に使うのではなく、実際に給与体系が始まった開業時点を、比較の出発点に置き換える、という考え方です。ご質問者様のように令和6年4月以降に開業した院では、この開業時点が比較の基準になります。
3. 開業時点と算定する月時点とを比較し水準を満たせば届出できる
起点を開業時点に置き換えたうえで、算定する月時点と比較します。問5は、開業時点における給与体系に基づく基本給等総額と、当該評価料を算定する月時点の基本給等総額とを比較し、施設基準に定める水準を満たす場合には、継続的な賃上げの取組に係る施設基準を満たすものとして届出を行うことができる、としています。つまり、比較の構造そのものは通常と同じで、起点だけが令和6年3月時点から開業時点に入れ替わる、と整理すると分かりやすくなります。
比較の起点が入れ替わるだけで、満たすべき水準は同じである点に注意が必要です。通常の医療機関が令和6年3月時点を起点にするのに対し、令和6年4月以降に開業した院は開業時点を起点にします。起点は異なりますが、施設基準に定める水準を満たす必要があるという点は共通です。起点の置き換えが認められているだけで、求められる賃上げの水準が緩和されるわけではない、とご理解ください。
4. 現場での具体的なアクション
まずは、開業時点の給与体系に基づく基本給等総額を確定させましょう。これが比較の起点になります。開業時の給与表と、当時の対象職員の基本給等を整理し、起点となる総額を明確にしておくと、比較の準備が整います。
次に、算定する月時点の基本給等総額を算出し、開業時点との比較を行ってください。両者を比較し、施設基準に定める水準を満たしているかを確認します。水準を満たしていれば、継続的な賃上げの取組に係る施設基準の届出が可能です。満たしていない場合は、賃上げの上積みを検討することになります。
最後に、根拠を院内で共有しておきましょう。疑義解釈資料(その5)問5を印刷し、届出のファイルに綴じておくと、令和6年3月時点が存在しない理由と、開業時点を起点にする扱いを、明確に説明できます。来年度以降の担当者への引継ぎにも役立ちます。
まとめ
令和6年4月以降に開業し、ベースアップ評価料(Ⅰ)を届け出ていない医療機関でも、継続的な賃上げの取組に係る施設基準の届出はできます。令和6年3月時点との比較ができない場合は、開業時点の給与体系に基づく基本給等総額を起点とし、算定する月時点と比較して水準を満たせばよいのです。起点が入れ替わるだけで、満たすべき水準は同じです。根拠は疑義解釈資料(その5)問5です。まずは、開業時点の基本給等総額を確定させることから始めましょう。
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