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栄養科の管理栄養士
ゲスト200床の急性期病院で栄養科の管理栄養士をしています。令和8年度改定で新設された特別食加算(嚥下調整食)の届出を進めたいのですが、施設基準の「責任者要件」でつまずいています。
施設基準には「嚥下調整食に係る責任者は、嚥下調整食のテクスチャーや調理方法等に関する実習を伴う適切な研修を修了した管理栄養士であること」とあります。この「適切な研修」とは、具体的にどの研修を受ければ要件を満たせるのでしょうか。
もう一点お聞きしたいことがあります。当院の管理栄養士の中に、過去に「調理師のための嚥下調整食研修」のような調理師向けの研修を受けた者がいます。この管理栄養士は、改めて研修を受けなくても責任者になれるという解釈で合っていますか。
あわせて、調理師にも同じような研修を必ず受けさせなければならないのかも教えてください。届出に間に合わせたいので、何をどの順番で準備すればよいか、判断基準を教えていただけると助かります。
♥ 0いいねをした人: いません届出に向けて責任者要件を整理しておられる、まさに改定対応の要となるご質問ですね。特別食加算(嚥下調整食)の責任者要件は、対象となる研修が複数あり、しかも経過措置も絡むため、どこから手をつけるか迷いやすい部分です。今回は、責任者の管理栄養士が受けるべき研修、調理師向け研修を既に修了した方の扱い、調理師の研修の要否という3点を、順に整理します。
結論から申し上げます。責任者の管理栄養士は、専門管理栄養士の研修か、要件を満たす10時間以上の研修のいずれかを修了すれば要件を満たします。過去に調理師向け研修を修了した管理栄養士は、令和7年度までの修了であれば当面の間は責任者として認められますが、速やかに責任者要件の研修を修了することが望ましいとされています。そして、調理師への研修は「修了しておくことが望ましい」もので、必須ではありません。
1.責任者の管理栄養士が受ける研修は、大きく2系統あります。
1系統目は、専門資格に係る研修です。疑義解釈資料(その2)の問143では、責任者要件の「適切な研修」として、「日本摂食嚥下リハビリテーション学会及び日本栄養士会が共同して認定している『摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士』に係る研修」が該当すると回答されています。
2系統目は、要件を満たす10時間以上の研修です。同じ問143では、専門管理栄養士の研修のほかに、「10時間以上の研修」であって3つの要件(嚥下調整食に一定の知識と経験を有する管理栄養士を対象とすること、摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士が監修や講師として関与すること、テクスチャーの実食や調理実習等を含む実習を5時間以上行うこと)を全て満たすものも該当するとされています。この10時間以上の研修の具体例は、疑義解釈資料(その5)の問22で示されており、日本栄養士会が主催する「特別食加算(嚥下調整食)に係る研修会」と、日本健康・栄養システム学会が主催する「特別食加算(嚥下調整食)対応:適切な嚥下調整食提供のための研修」が該当します。いずれか一方を修了すれば、責任者要件を満たせます。
2.調理師向け研修を既に修了した管理栄養士は、令和7年度までの修了なら当面の間は認められます。
この点は、疑義解釈資料(その7)の問25で明確にされています。問25では、調理師等を対象とした研修を既に修了している管理栄養士が責任者に該当するかという問いに対し、「令和7年度までに修了している場合、当面の間は該当する」と回答されています。ご相談者様の「改めて研修を受けなくても責任者になれる」という解釈は、令和7年度までの修了であれば正しいご理解です。
ただし、この扱いはあくまで経過的なものです。問25では続けて「令和8年度以降、速やかに当該加算の責任者要件を満たす管理栄養士を対象とした研修を修了することが望ましい」とされています。当面は届出可能ですが、いずれは1で述べた専門管理栄養士の研修か10時間以上の研修を受けていただくことになりますので、計画的に受講予定を組んでおきましょう。
3.調理師への研修は、必須ではなく「望ましい」ものです。
調理師の研修については、疑義解釈資料(その2)の問144で「嚥下調整食に関わる調理師等についても同様の研修を修了しておくことが望ましい」とされており、必須要件ではありません。その具体例は疑義解釈資料(その7)の問24で示されており、調理技術技能センター主催の「調理師のための嚥下調整食研修」と、日本病院調理師協会主催の「嚥下調整食研修」が該当します。届出に必須ではないため、まずは責任者である管理栄養士の研修を優先し、調理師の研修は体制充実の一環として後追いで進めて差し支えありません。
4.現場では、次の順番で準備を進めてください。
まず、責任者となる管理栄養士の研修受講歴を確認しましょう。すでに専門管理栄養士の研修や10時間以上の研修を修了していれば、その時点で責任者要件は満たせます。
次に、調理師向け研修のみを修了している管理栄養士がいる場合は、その修了が令和7年度までかを確認しましょう。令和7年度までであれば当面は届出可能ですが、責任者要件の研修受講を早めに計画してください。
最後に、どの研修も未修了であれば、日本栄養士会や日本健康・栄養システム学会の研修日程を早急に確認し、受講予約を進めましょう。研修は開催時期が限られるため、届出予定日から逆算してスケジュールを押さえておくと安心です。
まとめます。責任者の管理栄養士は、専門管理栄養士の研修か要件を満たす10時間以上の研修のいずれかを修了すれば要件を満たします。調理師向け研修を令和7年度までに修了した管理栄養士は当面の間は責任者として認められますが、速やかに責任者要件の研修を修了することが望ましいとされています。調理師への研修は望ましいもので必須ではありません。まずは責任者の研修受講歴を確認し、足りない場合は早めに受講予約を進めましょう。届出に向けて、着実に一歩ずつ整えていきましょう。
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