-
投稿者投稿
-
急性期病院の管理栄養士
ゲスト当院は急性期病院で、退院後も栄養管理が必要な患者さんへの支援強化を検討しています。具体的には、当院の管理栄養士が、自院の看護師、あるいは特別の関係にある訪問看護ステーションの看護師と一緒に患家を訪問し、栄養指導を行うパターンを想定しています。
このとき、「B007-3 退院後訪問栄養食事指導料」を、同じ日に算定される「B007-2 退院後訪問指導料」や「C005 在宅患者訪問看護・指導料」と一緒に算定することはできるのでしょうか。
同行訪問の場合、現場では「移動も指導も一緒」という感覚なのですが、それぞれ別々に算定できるという解釈で合っていますか。また、同日算定が認められる場合に、現場で気をつけるべき記録の残し方や運用ルールがあれば教えていただきたいです。
♥ 0いいねをした人: いません結論からお伝えします。「B007-3 退院後訪問栄養食事指導料」は、「B007-2 退院後訪問指導料」や「C005 在宅患者訪問看護・指導料」と同日に算定できます。ただし、各指導料に規定される指導等の時間が重複しないことが、絶対の条件です。改定で同行訪問のニーズが高まる一方、同日算定の可否を巡って現場の判断が揺れやすいテーマですので、根拠と運用の勘所を整理しておきます。
本回答では、3点をお伝えします。第一に、同日算定を可能とする厚生労働省の疑義解釈の根拠を示します。第二に、要件である「時間が重複しない」の実務的な意味を解説します。第三に、現場で同日算定を安全に運用するための準備を提案します。
1.同日算定を認める疑義解釈の根拠
同日算定の可否は、令和8年度改定の疑義解釈資料(その2)で明確に示されています。問61が、まさに本件と同一のケースを扱っています。
疑義解釈(その2)問61は、B007-3の同日算定について、次のように整理しています。「保険医療機関の管理栄養士が、患者等の同意を得た上で、同一の保険医療機関又は特別の関係にある訪問看護ステーションの看護師に同行して患家等を訪問し、栄養管理に係る指導等を行った場合は、B007-2退院後訪問指導料又はC005在宅患者訪問看護・指導料等と同日に算定できるか」という問いに対し、回答は「各指導料に規定する指導等の時間が重複しない場合は、算定できる」と明示されました。
この回答が重要な意味を持つのは、改定前まで「同行訪問=同日算定不可」と保守的に運用していた医療機関が少なくなかったためです。今回の疑義解釈は、栄養指導と看護指導を別個の専門的サービスとして評価する姿勢を、厚生労働省が明確にしたものといえます。
2.「指導等の時間が重複しない」の実務的解釈
同日算定の唯一にして最大の要件は、「指導等の時間が重複しないこと」です。この一文を、現場の運用に落とし込んで理解する必要があります。
「時間が重複しない」とは、管理栄養士が栄養指導を行っている時間帯と、看護師が訪問看護・指導を行っている時間帯が、明確に分かれていることを指します。同じ患家に同行で訪問していても、たとえば最初の20分は看護師が血圧測定やバイタル確認、創部処置を行い、続く20分は管理栄養士が嚥下状況の確認や食事内容の指導を行う、というように、専門職ごとの指導時間を区切る運用が求められます。同じ時刻に2人が同時に話しかけ、栄養と看護が混ざった指導をしている時間帯は、いずれか一方の時間としてしか算定できません。
同行訪問の意義は、移動コストの削減と多職種連携の質向上にあり、指導時間そのものを共有することではない点に注意が必要です。患者・家族から見れば「一緒に来てくれた」状況でも、診療報酬上は「専門職ごとに、独立した指導時間が存在したか」が問われます。指導時間が完全に重なれば、同日算定は認められません。
3.現場で進めるべき準備
同日算定を安全かつ確実に運用するために、3つの準備を進めてください。いずれも、後日の指導監査や返戻対応で「説明できる記録」を残すための取り組みです。
第一に、訪問記録様式の見直しを進めてください。同行訪問の記録には、訪問開始時刻と終了時刻だけでなく、「誰が、何時何分から何時何分まで、どの指導を行ったか」を分単位で記載できる欄を設けます。管理栄養士の栄養指導時間と、看護師の訪問看護指導時間を、独立した時刻で記録することがポイントです。
第二に、多職種カンファレンスの事前実施を運用に組み込んでください。訪問前に「誰が、何分、何を指導するか」を分担する短時間のカンファレンスを行い、その内容を記録に残します。事前分担が明確であれば、現場での時間重複を防ぎやすくなり、記録の整合性も担保されます。
第三に、医事課と栄養科・看護部の運用ルール共有を徹底してください。同日算定の可否を判断するのは現場の管理栄養士・看護師ですが、最終的にレセプトを組むのは医事課です。「同行訪問時の時間記録が分単位で残っていなければ、同日算定はしない」という社内ルールを文書化し、関係部署で共有しておくと、算定漏れと過剰算定の双方を防げます。
まとめ
B007-3 退院後訪問栄養食事指導料は、看護師との同行訪問時にB007-2やC005と同日算定が可能です。鍵は「指導時間が重複しないこと」のひと言に尽きます。まずは訪問記録様式を分単位対応に整え、事前カンファレンスと医事課との運用ルール共有を進めることから着手しましょう。改定の追い風を、患者支援と適正な算定の両立につなげてください。
♥ 0いいねをした人: いません -
投稿者投稿
- このトピックには1件の返信、1人の参加者があり、最後ににより8時間、 26分前に更新されました。
2件の投稿を表示中 – 1 – 2件目 (全2件中)
2件の投稿を表示中 – 1 – 2件目 (全2件中)
ログイン
統計情報
- 登録済みユーザー
- 1
- フォーラム
- 1
- トピック
- 44
- 返信
- 43
- トピックタグ
- 0