結論から申し上げます。公印のない修了証書のまま、届出に添付して構いません。取り直しは不要です。期限が迫るなかでの確認、おつかれさまです。安心して、お手元の証書で準備を進めてください。
判断の根拠は3点です。第一に、緩和ケア研修会の修了証書は「公印省略」で差し支えないと明示されています。第二に、その根拠は研修会の開催指針が定める証書の様式そのものにあります。第三に、これに伴い、公印を求めていた過去の疑義解釈は廃止されました。以下、順に解説します。
1. 公印のない修了証書で、そのまま添付してよい
公印のない修了証書は、届出の添付書類として正式に認められます。緩和ケア診療加算等(A226-2)の届出では、緩和ケアに関する研修を修了したことが確認できる文書の添付が求められます。この「修了証書」について、厚生労働省健康・生活衛生局長の公印は不要です。つまり、証書に公印が押されていないこと自体は、何の問題もありません。
2. 根拠は「開催指針の様式2」と「疑義解釈その2・問93」
この取扱いは、令和8年度改定の疑義解釈(その2)の問93で明確に示されています。問93は、まさに「修了証書に厚生労働省健康・生活衛生局長の印が必要か」という、貴院と同じ問いを扱っています。これに対する答えは、次のとおりです。
「がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会の開催指針」(令和7年11月27日一部改正)様式2のとおり、公印省略として構わない。
この答えのポイントは、公印省略が「開催指針の様式2」に組み込まれている点です。修了証書の様式は、指針の様式2として定められています。その様式が、もともと公印を省略する形式になっています。したがって、公印がない証書こそが正規の様式どおりの証書だ、とご理解ください。
3. 公印を求めていた過去の疑義解釈は廃止された
この問93によって、公印に関する古い取扱いは廃止されました。従来は「疑義解釈資料の送付について(その1)」(平成22年3月29日事務連絡)別添1の問54が、関連する取扱いを示していました。問93は、この問54を廃止すると明記しています。そのため、過去資料の記載を根拠に公印を求められる余地は、もうありません。古い情報に引きずられて取り直しに走らないよう、ご注意ください。
現場での具体的なアクション
まずは、お手元の修了証書が「開催指針の様式2」に沿ったものかを確認してください。様式2に沿った証書であれば、公印の有無を気にせず、そのまま届出書類に添付して差し支えありません。
次に、発行元への取り直し依頼は不要ですので、その作業はキャンセルして構いません。期限が迫る局面で、不要な発行手続きに時間を割く必要はありません。
最後に、緩和ケア診療加算等の届出書類一式の最終チェックを進めてください。修了証書の公印は論点から外れましたので、研修内容が要件を満たしているか、対象者の証書がそろっているか、といった本来の確認に注力していただくのがよいでしょう。
緩和ケア診療加算は、患者さんとご家族の苦痛にチームで向き合う、病院の姿勢そのものを支える診療報酬です。手続きの不安は早めに片づけて、現場が本来の役割に集中できるようにしていきましょう。期限内のご準備、応援しています。
※本回答は「疑義解釈資料の送付について(その2)」問93に基づくものです。最終的な届出可否は、念のため管轄の地方厚生(支)局の窓口でもご確認ください。