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200床規模病院の薬剤部主任
ゲストお疲れさまです。当院の薬剤部で医薬品購入を担当している者です。今回の令和6年度診療報酬改定で新設された地域支援・医薬品供給対応体制加算の届出を検討しています。施設基準で「単品単価交渉」の実施が求められていますが、当院の交渉方法が該当するのか判断に迷っています。当院では取引先と個別品目ごとに価格契約を結んでいますが、参考データとして卸業者が提示する全国相場の最低価格を活用することがあります。この場合、当院の交渉は「単品単価交渉」に該当するのでしょうか。判断基準をご教示いただけますと幸いです。
♥ 0いいねをした人: いませんご相談ありがとうございます。結論からお伝えします。貴院の交渉が単品単価交渉に該当するかは、全国最低価格データの「使い方」で判断が分かれます。最低価格を参考情報として扱い、配送コストや支払条件などの地域差・取引条件を踏まえた個別交渉を行っているなら、単品単価交渉に該当します。一方、最低価格そのものをベンチマークとして価格を決定している場合は、単品単価交渉に該当しません。
本回答では、疑義解釈資料(その4)問37を踏まえ、3つのポイントを順に解説します。第1に、単品単価交渉の定義を確認します。第2に、単品単価交渉に該当しない4つの交渉パターンを整理します。第3に、届出に向けた現場での具体的なアクションを提示します。
単品単価交渉の定義
単品単価交渉とは、個別品目ごとに取引価格を決める交渉です。ただし、品目別に価格を決めるだけでは要件を満たしません。疑義解釈では、2つの条件を満たすことを求めています。
2つの条件とは、「他の医薬品価格からの独立性」と「安定供給に必要なコストの反映」です。前者は、他の品目の値引き状況に左右されずに価格を決定する姿勢を指します。後者は、配送コストの地域差や購入金額、支払条件、返品、急配といった取引条件を価格に織り込む姿勢を指します。
単品単価交渉に該当しない4つの交渉パターン
単品単価交渉に該当しない交渉として、疑義解釈では4つのパターンが示されています。いずれも、個別品目ごとに価格を決めていたとしても該当しないと明記されている点に注意してください。
第1のパターンは、総価値引率を用いた交渉です。総価交渉のほか、一部品目を除外したうえでの総価交渉も含まれます。
第2のパターンは、全国最低価格に類する価格をベンチマークとして用いた交渉です。貴院のケースが該当するかを判断するうえで、最も注意すべきパターンです。
第3のパターンは、地域差や取引条件を考慮しないベンチマークによる一方的な交渉です。ベンチマーク自体の活用は否定されませんが、配送コストの地域差、購入金額、支払条件、返品、急配などを反映せずに価格を決定する交渉は認められません。
第4のパターンは、加盟施設の事情を考慮しない一括受託業者による交渉です。加盟施設ごとの地域差や取引条件を考慮しない交渉、または加盟施設の確認が行われない交渉が該当します。
届出に向けた現場での具体的なアクション
貴院ではまず、現在の価格交渉の実態を3つの観点で点検してください。第1に、価格決定のプロセスを文書化しているかを確認します。第2に、地域差や取引条件をどう反映しているかを整理します。第3に、ベンチマークの位置づけを明確にします。
点検の結果、最低価格をベンチマークとして価格を決定している場合は、交渉方法の見直しが必要です。最低価格は参考情報にとどめ、自院の配送条件や購入規模、支払条件を踏まえた個別交渉に切り替えてください。
交渉方法を整備したあとは、議事録や見積書、価格決定の根拠資料を残しておくことをお勧めします。届出後の指導監査で交渉実態を問われた際、客観的な証拠として活用できます。
結論
単品単価交渉は、個別品目ごとの価格決定に加え、地域差や取引条件の反映が求められます。貴院で全国最低価格を活用している場合、その位置づけが「参考情報」か「価格決定基準」かで施設基準への適合可否が分かれます。まずは現在の交渉実態を点検し、必要に応じて交渉プロセスの見直しと文書化を進めてください。
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